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イノベーションフェア in 有楽町2024が開幕:中小企業庁・中小機構

2024年 7月 2日

テープカット

事業再構築補助金の採択事業者が一堂に集い成果を発表する「イノベーションフェア in 有楽町2024」(主催:中小企業庁、中小機構)が7月2日に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開幕した。125社が補助金を活用して新分野・新事業に挑戦した成果を披露した。会期は3日まで。参加費は無料。

開会式で石井拓経済産業省大臣政務官が「事業再構築補助金はこれまでに78000件を採択し、ポストコロナの前向きな成長を支えるものとなっている。今こそ大転換の絶好のチャンス。中小企業の前向きな取り組みを後押ししていきたい」と開催の意義を語った。

清水社長は九谷焼のサブスクを軌道に乗せたいと意気込む

出展者からも同フェアに懸ける意欲が聞かれた。清峰堂株式会社(石川県能美市)は、同補助金を活用して九谷焼のサブスクビジネスやショールームを整備した。2024年4月に開設しようと準備していたが、能登半島地震で作品や仕掛品が割れる被害を受けた。周囲の力を借りて何とか6月に開設にこぎつけた。清水則徳社長は「20万円する九谷焼の作品を月額1万円からレンタルできる。九谷焼の作家さんや職人さんの技術を守るためにも、事業を軌道に乗せたい」と意気込んでいる。

廣島社長は規格外の野菜を有効活用できるとアピール

株式会社北海道米菓フーズ(北海道旭川市)は、同補助金でコメを米粉にしたり、トウモロコシやカボチャなどの野菜を粉やピューレにしたりする事業を始めた。廣島俊郎社長は「米粉はグルテンフリー食品として人気になっている。農家が処理に困っていた規格外野菜を引き取って粉やピューレにすることで、食品の廃棄の削減にもつなげている。まだどんな用途があるのかが分からないので、展示会でさまざまなニーズを探りたい」と来場者との交流を心待ちにしている。

GETALSは海外展開も視野に入れている

嵯峨乃や(岐阜県恵那市)は、5本指のゲタ「GETALS(ゲタル)」を展示している。同社はもともと着物のクリーニングを手掛けていたが、客から五本指のゲタが欲しいという要望を聞き、自社開発に乗り出した。同補助金でNC工作機械を購入し、自社製造する体制を整えた。大森將人社長は「意匠権、商標権も登録しており、世界で当社だけが作れるもの。国内だけでなく、海外にも売り込みたい」と期待を寄せている。

会場は「食ゾーン」「物産品ゾーン」「新サービスゾーン」「新技術ゾーン」で構成されている。また委託販売コーナー「絶品グルメ&特産品セレクトSHOP」では、各地のグルメや物産品を展示した即売会を実施。多くの来場者で賑わっていた。

詳細は同フェアのホームページへ。