よくわかる地域ブランド食品づくりの基本

第2回 知っておくべき加工技術と決まりごと、ノウハウ

近年、地域の観光施設や農産物直売所、道の駅、空港の売店などでいわゆるご当地カレーやドレッシングなどをよく見かけます。これらの地域特産加工品を生産しているのはほとんどが中小企業です。しかも大企業がつくったカレーやドレッシングの数倍の価格で販売されています。

なぜそのような価格でも売れるのでしょうか。それは地域ブランド食品に購買者を引きつける魅力があるのです。

そこで「よくわかる 地域ブランド食品づくりの基本」では、地域のブランド食品を開発するための基本とポイントについて4回にわたりわかりやすく説明します。

1.地域の特産品や料理を加工品にする技術

料理と加工品の大きな違いは日持ちするかどうかです。料理はその日のうちに食べますが、加工品は1カ月、3カ月、6カ月などの賞味期限がつくことが一般的です。そして地域ブランド食品として売るためには、保存料などを使用しないことで商品価値を落とさないようにすることがポイントだと思います。

地域の料理を加工品にする技術を知っておくことは、地域ブランド食品を開発するうえで重要なことです。以下がその技術の簡単なまとめです。ご参考ください。

2.知っておくべき決まりごと、ノウハウ

加工食品を開発し販売するためには、守らなければならない決まりごとやノウハウがあります。

(1)知っておくべき決まりごと

  • 加工食品の正しい品質表示。「よくわかる食品表示の基本とポイント」をご参照ください)
  • 保健所での食品営業許可、届け出。

(2)設備・機器の準備

設備・機器は必要に応じて揃える。例えばレトルト機やボイル殺菌装置などは必要でも、前工程の調理はキッチンレベルの設備、什器で十分間に合う。

(高橋順一 コンサルティング・オフィス高橋 代表/中小企業診断士)