よくわかる食品生産管理の基本とポイント
第2回 工場における重要な機能
食品工場の生産管理とは、「お客さまの注文通りに製品をお客さまのお手元に決められた期日までに届ける仕事」です。まさに工場内の司令塔といえましょう。
具体的には、お客さまの要望を十分に聞いた上、従業員の生産性を考慮しながら生産計画を作成して生産部門へそれを落とし込むことです。
「特別企画 食品生産管理の基本」では、加工食品における生産管理の基本とポイントをわかりやすく説明します。
工場経営を遂行するためには、人間の労働力と財貨を必要とします。生産管理は、工場経営における生産能率を最高度に上げるように調整することを任務としています。したがって、生産管理は工場経営における最も重要な機能であり、企業全体の生産能力を最高度に発揮させることを目的とした管理技術です。
企業が製品を生産するにあたり、まず以下のような生産目的が決められます。
- どのような製品を(品種、機能、品質)
- どれだけの量(数量)
- いつまで(納期)
- いくらの原価で(許容原価)
そして実施の過程からみると、設計、調達、作業の基本機能に分けられます。それを生産活動の要素からみると次の6要素(5W1H)から成り立っています。
- 誰が?(Who)
- 何を?(What)
- いつ?(When)
- どこで?(Where)
- なぜ?(Why)
- どのような方法で?(How)
生産管理とは、以上のような具体的生産活動を調整する機能なのです。
(高橋順一 コンサルティング・オフィス高橋 代表/中小企業診断士)