起業マニュアル

営業スキル向上のポイント

営業スキル向上のポイント

インターネットの普及と共に、企業側は欲しいものや必要なものを自分たちで簡単に調べて調達までできるようになりました。そのため、御用聞きの営業の需要は減り、営業には提案力が求められています。どうやって提案力を身につければよいでしょうか?ここでは創業時に役に立つ、提案営業を身につけるために強化して欲しい3つの力について紹介しています。

提案をするには3つの力が必要

相手が気づいていない潜在的なニーズを見つけ、その解決策を提案するのが提案型営業の基本です。顕在化しているニーズであれば、企業側がすでに対策をしている可能性も高く、仕事を得られるチャンスがあったとしても、他社との争いとなりやすいです。
潜在的なニーズを見つけるのは労力がかかりますが、見つけた場合には競合他社はおらず、見つけた相手からも喜ばれ、信頼を得られやすくなります。

では、どのようにすれば、潜在的なニーズを見つけて相手に提案することができるのでしょうか?そのためには、「調査力」「ヒアリング力」「企画力」の3つを身につける必要があります。

1. 調査力

営業先の企業と市場と競合企業の情報については、調べておくことは当然です。最低限インターネット上にある情報は調べておきましょう。重要なのは、インターネット上にない情報です。
例えば競合他社の現場の情報や商品の情報、業界の動向など、入手をするのに手間のかかる情報は担当者にとってありがたいものです。営業先企業や競合企業の店舗や商品を利用しての感想、顧客ターゲットのトレンド情報などでもかまいません。ちょっと手間をかけるだけで、入る情報はいくらでもあります。これは、潜在ニーズを見つけるためにも重要なものにもなりますので、普段から調べたり体験したりする習慣を身に付けましょう。

2. ヒアリング力

最初の打ち合わせは自分たちのことをアピールしがちですが、相手のことを聞くことを優先しましょう。相手先のビジョンや戦略、顧客ターゲットをきちんと理解していないと、提案の方向性は大きくずれてしまいます。
ただし、ヒアリングが目的だとアポイントがとりづらいかもしれません。その場合は事前調査を元に、ひとつ提案を作ってください。その提案があることによって、相手も会いやすくなりますし、コメントもしやすくなります。そして、想定していたビジョンや戦略、顧客ターゲットのずれが見えやすくなります。ヒアリング前の提案なので、通らなくて当然ぐらいの気持ちで、提案をもとに相手の話をヒアリングしましょう。

3.企画力

ヒアリングと事前調査の結果から、営業先の企業の潜在ニーズを導きだしてください。営業先の企業がビジョンに到達するまでに障害になっているものは何でしょうか?戦略が実行しきれていない理由はなんでしょうか?考えてみましょう。複数出た場合は、一番影響力が大きいものを選んでください。
それを解決するために自社の商品やサービスは使えますか?もし自社の商品が対応していない場合は、他社との連携も検討してください。

自社の商品やサービスを売ることだけに執着すると、結果的に相手に不必要なものを売りつけることになり、関係はあまり長続きしません。相手から信用を得られれば、自社の商品を売れる機会はおのずと生まれます。一緒に提案した会社から紹介をしてもらえるかもしれません。「どうやったら相手の会社がビジョンに近づけることができるか」を中心に考えて提案書を作ってください。