業種別開業ガイド

歯科技工士

  • 人間にとっての歯の存在は重要なものである。たとえば、歯が一本なくなるだけで、噛む能力が低下し、それとともに、消化不良・歯の発など全身の健康を損なう恐れをもっている。そのような状況を防ぐため、歯科技工士は、歯科医師の指示によって、入れ歯(義歯)や充てん物、さし歯、矯正装置などを作成・修理・加工をする。歯科技工士は、歯の治療に携わる技術者の中でも欠かせない。歯科医の下で業務を粉なうことが多いが、独立して歯科技工所を開業する場合もある。
  • 歯科技工士で求められる能力には、天然の歯と同じ能力になるように作成する繊細な技術力と口の中に関する一般的な知識・判断力が求められる。さらに、常に新しい知識を取り入れ、技術を磨いていくことが出来る探究心が必要である。
  • 現代の日本では、高齢化社会が進み、老人の入れ歯需要の増加、また、軟食を好むようになった食生活の変化による咀嚼力の低下・虫歯の増加など、歯科技工士の需要はは確実に高まっていくことは予想される。

1.起業に当たって必要な手続き

歯科技工士は国家資格となっており、歯科技工士免許が必要となる。

取得の方法は以下の通り。
各歯科技工士学校での学科および実習の全課程を修了した上で、卒業見込みの者は厚生労働大臣の定める「歯科技工士試験」を受験する必要がある。合格すると、都道府県知事の公示によって「合格証書」が発行される。合格証書と免許申請の必要書類を住所地の保健所に届け出をすると、歯科技工士名簿に登録され、歯科技工士免許を取得できる。

2. 起業にあたっての留意点・準備

1)営業上の留意点

  • 歯科技工士は直接患者には触れる機会がないため、歯科医師の指示のみによって、入れ歯(義歯)や充てん物、さし歯、矯正装置などを作成・修理・加工しなければならないため、イメージできる能力と歯に関する知識は絶えず勉強しなければならない。
  • 製作物を作成する上で、大量の粉塵が発生するため、じん肺を引き起こす可能性がある。またじん肺は肺がんも併設する恐れがあるので、普段から空気清浄機をつける・集塵機・防護マスクの使用など徹底しなければならない。また、予防・かかった場合の進行を防ぐ一環として、禁煙・風邪にかかりにくくするなど生活習慣の改善も必要になってくる。

2)経営上の留意点

  • 比較的、場所にこだわりなく開業できる。
  • 歯科技工士学校、または歯科技工士養成所を卒業後、すぐに職に就けるわけでなく、歯科診療所や歯科技工所、歯科材料メーカーなどで経験を積んでからのち独立するのが望ましい。

3. 必要資金例

・開業時の費用内訳
(単位:千円)

創業に必要な資金項目と金額を例示した表

最終内容確認日2014年2月

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