【変形労働時間制の活用】
契約を見直しても、月末に残業が集中するなど業務に繁閑の差があるのであれば、変形労働時間制の導入を検討してみましょう。
変形労働時間制には、1カ月単位の変形労働時間制、1年単位の変形労働時間制などがあります。たとえば、1カ月単位の変形労働時間制を導入すると、忙しい時期の1日および1週間の労働時間が、法定労働時間を超えた時間をあらかじめ労働時間として特定しておくと、法定労働時間を超えて労働させたとしても、時間外労働にはなりません。
表1 2月(閏年ではない)の1ヵ月単位の変形労働時間制の例(単位:時間)
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月曜 |
火曜 |
水曜 |
木曜 |
金曜 |
週の労働時間 |
| 1週目 |
10 |
8 |
8 |
8 |
6 |
40 |
| 2週目 |
8 |
8 |
8 |
8 |
6 |
40 |
| 3週目 |
7 |
7 |
7 |
7 |
7 |
35 |
| 4週目 |
8 |
8 |
9 |
10 |
10 |
45 |
| 2月の総労働時間 |
160 |
表1の例では、1週目の月曜日は10時間労働となっています。また、4週目は週の労働時間が45時間になっており、どちらも法定労働時間を超えて労働させることになりますが、変形労働時間制を採用しているので、時間外労働にはならず、残業代は発生しません。
変形労働時間制を導入した場合、残業代が必要となってくるのは、たとえば、上記の例の1週目の月曜日の10時間労働と特定していた日について、あと1時間多く労働させた場合などです。この場合には、1時間が時間外労働となり、割増賃金を支払う必要があります。
また、変形労働時間制を導入するには、就業規則などへの記載や労使協定の締結などが必要となってきます。手続きは、変形労働時間制ごとに異なりますので、具体的には、最寄りの労働基準監督署へお問い合わせください。
賃金コストは、作業量とマンパワーをコントロールすることにより、抑制することができます。そのためには、社内の人材にどのような能力があるのかを把握しておくことが必要ですし、また、その能力が十分に発揮できているのかということも考えなければなりません。従業員満足があってはじめて、真の能力発揮が期待できるようになります。従業員とのコミュニケーションを通じ、より良い関係のもとで、効率的な経営に注力していきましょう。