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第44期経営管理者研修終講式を開催:中小企業大学校東京校

2024年 9月 17日

第44期経営管理者研修終講式

中小機構が運営する中小企業大学校東京校(東京都東大和市)は、9月12、13日に「第44期経営管理者研修」のゼミナール論文発表会と終講式を行った。

ゼミナール論文発表会で研修の成果を披露した

ゼミナール論文発表会では経営管理者研修に参加した36人が、約1年間の研修の成果を発表した。自社の経営について、強みや弱み、機会、脅威として分析するSWOT分析を行ったうえで、目指すべき方向性や新たな取り組みのアイデアを一人ひとりが披露した。発表会に参加した送り出した側の社長や上司からは、堂々と発表する社員の姿を頼もしく思うとともに、会社に戻って具体化してほしいという声がかけられた。

「他の会社の方々の取り組み方を吸収できた」と語る電研精機研究所の檜物正史さん

株式会社電研精機研究所(東京都東久留米市)の檜物正史さんは、44期のメンバーを取りまとめる自治会長の役割を引き受けるなど、研修生のコミュニケーションを深めることに尽力した。今回経営管理者研修に参加することになったのは「10年前に先輩が同研修に参加したことがずっと頭にあった。たまたま会社に募集の案内が来ていたのを見て、今学ぶために行きたいと会社にお願いした」と志願しての参加だったことを明かした。また、「実際に研修を受けるようになると、知らないことがたくさんあることに気づかされた。自分は仕事に対しては厳しい姿勢で臨んでいたが、他の会社から来られた方の話を聞いて、寛容さやチームワークが大切であることを教えてもらえた。ここで学んだことを会社に戻って生かしたい」と今後への抱負を語った。

送り出した側の矢ヶ﨑文昭電研精機研究所社長は「私も中小企業大学校の経営後継者研修に参加した経験があった。約1年間学ぶことは大変だったろうが、やり切ってくれた。しがらみのない同じ境遇の仲間は生涯の仲間。これからもこのつながりを大切にしてほしい」と、自らの経験をもとにアドバイスを送った。

終講式では、奥田裕二中小企業大学校東京校校長が「組織のリーダーが一体感のある前向きなチームを作らないと、どんなに優れた戦略や制度・仕組みを作っても円滑に機能せず成果につながりにくい。研修で学んだことを皆さん自身の言葉で、熱意や想いを乗せてメンバーに語りかけて、チームの活力を高めながら研修の成果を経営活動に生かしてほしい」と呼びかけた。

経営管理者研修は、企業・部門の方針を考え動かす立場にある者が、幅広い視点から経営管理の知識・手法と、マネジメントを実現するために必要な考え方や実践方法について、体系的かつ総合的に学ぶ講座。実践的な講義や演習・ゼミナールを通じて企業経営に必要な力を総合的に養成することを目的としている。