市場調査データ

ペットシッター(2013年版)

ペットシッターは、飼い主に代わってペットの世話を行う事業である。以下では、ペットシッターについての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。

1. 現在の利用状況

現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、男性で2%、女性で1%、男女合わせた全体で2%となっている(表1、図1)。年代・性別で見ると、最も利用率が高いのが、20代男性(5%)と40代男性(5%)であり、利用率は一般的に見て低いと言える。

表1 現在の利用状況

ペットシッターの、年代・性別ごとの利用状況一覧表

図1 現在の利用状況

図1 現在の利用状況

全体の利用頻度について見ると、「年に1回以下」が41%と最も多い(図2)。他は、「週に1回」が12%、「月に2~3回」が9%、「月に1回」が3%、「2~3ヵ月に1回」が12%、「半年に1回」が24%という分布になっている。

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

1回あたりの利用金額に関しては、「3,000~5,000円」が最も多く利用者の19%を占める(図3)。他は、「1万~2万円(16%)」「5,000~7,000円未満(16%)」「2,000~2,500円未満(16%)」が比較的多い。

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

2. 今後の利用意向

今後の利用意向に関しては、若い年代を中心に「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」の比率が比較的高い(表2、図4)。「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい」を合わせた比率(積極的利用意向)は、20代女性と30代男性で6%、20代男性と30代女性で5%となっている。

ペットシッターの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向)は、20代女性で56%、20代男性で50%となっており、ここでも若い年代の利用意向は高い。

表2 今後の利用意向

ペットシッターの、年代・性別ごとの今後の利用意向一覧表

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図4 今後の利用意向

図4 今後の利用意向

積極的潜在需要(積極的利用意向マイナス利用率)に関しては、30代男性と20代・30代女性において比較的大きな潜在需要が存在している(図5)。40代男性に関しては、利用率が既に高いため、積極的潜在需要はマイナスとなっている。

積極的潜在需要に「否定的な利用意向を持たない層」も加えると、潜在需要の範囲は消極的潜在需要(消極的利用意向マイナス利用率)へと広がる。消極的潜在需要は、比較的若い年代で大きい。

30代男性と20代・30代女性を中心に、20代~40代の関心をいかに喚起させ、潜在需要を掘り起こしていくかが、今後の成功の鍵と言える。

図5 潜在需要

図5 潜在需要

※一般社団法人ペットフード協会「全国犬・猫飼育実態調査 結果」によれば、国内の犬・猫の推計飼育頭数は、2008年で2,399万頭、2012年で2,128万頭となっており、減少している。本レポートのアンケート調査は2008年に行われたものであるが、現在の利用率等は傾向として若干下がっているとも考えられる。

(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)

調査概要

調査期間:

2008年10月28日~11月10日

調査対象:

株式会社ベンチャー・リンク 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:984人)

調査方法:

インターネットによるアンケート調査

最終内容確認日2013年9月

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