市場調査データ
焼鳥店
近年の焼鳥店には、外食頻度の高い女性や若者をターゲットとした清潔でおしゃれな内装の店舗も増え、利用者層の幅が広がってきている。以下では、焼鳥店についての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で49%、男性55%、女性44%となっており、男性の方が女性よりも利用率が高い(表1、図1)。年代・性別に利用率を見ると、20代では女性の方が高く、30代以上では男性の方が高い。最も利用率が高いのは40代男性(67%)であり、次いで20代女性(63%)、50代男性(61%)の利用率が高い。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度は、概ね男性の方が女性よりも高い(図2)。利用頻度がとくに高いのは30代~50代の男性であり、月に1回以上利用しているのは、30代男性利用経験者の43%、40代男性利用経験者の45%、50代男性利用経験者の38%となっている。週に1回以上利用しているヘビーユーザーは、30代男性利用経験者の12%、40代男性利用経験者の8%、50代男性利用経験者の10%となっている。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたり利用金額のボリュームゾーンは、全体で2000~3000円未満の範囲と考えられる(図3)。利用経験者全体の36%が1回に2000~3000円未満の範囲内で利用していることになる。
1回あたり利用金額が比較的高いのは30代男女と40代男性であり、30代男性利用経験者の26%、30代女性利用経験者の24%、40代男性利用経験者の25%が1回に3000円以上を使っている。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は40代女性(53%)で最も高く、次いで30代女性(50%)、40代男性(49%)で高い(表2、図4)。
焼鳥店の利用に否定的な意向を持たない層をも加味した利用意向(消極的利用意向)は、20代~40代の男女と50代男性で高く、いずれも80%を超えている。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的潜在需要(積極的利用意向-利用率)は、30代~50代女性に(とくに50代女性に多く)存在していると考えられる(図5)。
焼鳥店の利用に否定的な意向を持たない層をも加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、20代男性と30代~50代女性(とくに50代女性)で大きいと考えられる。
現在の需要を維持しつつ、20代男性、30代~50代女性(とくに50代女性)の関心をいかに喚起し、具体的なニーズに結び付けていくかが、今後の成功の鍵と言える。
図5 潜在需要
※公益財団法人 食の安全・安心財団資料によると、日本の飲食店市場規模は、2009年に12兆6,079億円だったものが2012年には12兆4,686億円となり、減少している。本レポートのアンケート調査は2009年に行われたものであるが、現在の利用状況は傾向として若干下がっているとも考えられる。
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2009年6月25日~7月9日
- 調査対象:
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株式会社ベンチャー・リンク 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:1192人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年9月