市場調査データ
ハンバーガーショップ(2013年版)
ハンバーガー店は、数多くのフランチャイズ・チェーンの展開により国内に広く普及し、今では、30代男女を中心に幅広い年代層に支持されている。以下では、ハンバーガー店についての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で74%、男性73%、女性75%であり、男女ともに利用率は高い(表1、図1)。
年代・性別に見ると、利用率が最も高いのは30代女性(92%)であり、次いで、40代女性(88%)、30代男性(86%)などの順となっている。利用率の分布は、男女ともに30代をピークとして全ての年代に広がっている。また、「よく利用している」の比率が高いのは、20代女性(21%)と30代女性(19%)である。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度は、男女ともにおおむね若い年代ほど高いといえる(図2)。利用頻度が比較的高いのは20代であり、20代男性の利用経験者の18%、20代女性の利用経験者の17%が、「週に1回」以上利用している。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたり利用金額に関しては、「500~600円未満」がボリュームゾーンだと考えられる(図3)。利用者全体の26%が「500~600円未満」の範囲内で利用し、58%が「400~700円未満」の範囲内で利用している。
利用金額が比較的高いのは、40~60代女性と50~60代男性であるといえる。利用経験者のうち、1回あたりに900円以上を使うユーザーの割合は、60代男性で19%、40代女性で17%、50~60代女性で15%、50代男性で14%となっている。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
今後「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で66%、男性66%、女性67%であり、比較的高い水準にあるといえる(表2、図4)。
積極利用意向の分布は、利用率同様、男女ともに30代をピークとして全ての年代に広がっている。
ハンバーガー店の利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全ての年代・性別で70%を超えており高い水準にあるといえる。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、既に高い利用率を背景に総じてマイナスとなっている(図5)。
ハンバーガー店の利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、40~60代男性、50~60代女性など、比較的高い年代に存在していると考えられる。
今後は、若い年代層の高い利用率を維持しながら、高い年代層の関心を喚起し新たな来店利用に結びつけていくことが、成功の鍵といえるだろう。中高年の志向に合致した新メニュー開発など、潜在顧客の開拓に向けた工夫も必要だといえる。
図5 潜在需要
※一般社団法人 日本フランチャイズチェーン協会資料によると、ハンバーガー・チェーン店の総売上高規模は、近年、6,800億円前後で推移している。本レポートのアンケート調査は2011年に行われたものであるが、現在の利用状況も堅調に推移していると考えられる。
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2011年7月9日~7月18日
- 調査対象:
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国内在住の20~60代男女(有効回答数:1,033人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年9月