1996年にストレートティーで500ミリリットルのペットボトルを発売すると、リキャップできる利便性から飲用シーンが一気に拡大。翌年には出荷数が4370万ケースとなった。
しかし、挫折を知らない「午後の紅茶」ブランドだったが、同年を境に売り上げが減少していった。キリンビバレッジの「サプリ」やJTの「ももの天然水」など、ビタミンやカルシウムなどの栄養素や果汁を加えたニアウォーター飲料のほか、ミネラルウォーターの台頭により「紅茶飲料の存在感が相対的に薄まってしまった」(西村部長代理)と分析する。この傾向は02年まで続き同年の出荷数は2663万ケースとなり、97年と比べ約60%まで落ち込んだ。
危機感を覚えたキリンビバレッジは消費者のし好調査を徹底的に行った。すると「紅茶は砂糖が入っていて甘いので、飲むのに抵抗がある」との声が多く上がった。「お客様の“誤解”を解かなくてはいけない」—。西村部長代理はこう振り返る。
紅茶はストレートティーの場合、16キロカロリー(100ミリリットル中)程度。それほどカロリーは高くなく、脂肪分も入っていない。紅茶本来の姿を消費者に伝えるために、キリンビバレッジは「実はヘルシー」というキャンペーンを実施した。「お客様と話すと『意外とカロリーが少ないんですね』と言われることも多々あった」(同)と手ごたえを感じた。紅茶の良さを再認識してもらう宣伝活動は功を奏し、06年には3740万ケースまで出荷数を回復させた。