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ベンチャー9社がプレゼン:中小機構

2022年 11月 9日

事業内容を発表するフィッシュパスの西村成弘氏
事業内容を発表するフィッシュパスの西村成弘氏
(写真上・右側)フレンドマイクローブの蟹江純一氏(写真下・右側)BugsWellの波方勇希氏
(写真上・右側)フレンドマイクローブの蟹江純一氏(写真下・右側)BugsWellの波方勇希氏

中小機構は8日、ベンチャー企業の成長加速化を支援するプログラム「FASTAR」の第5期(2021年度実施プログラム)に参加した9社によるピッチイベント「FASTAR 5th DemoDay」を日比谷国際ビルカンファレンススクエア(東京都千代田区)とオンラインで開催した。資金調達や事業提携に向けて、各社の代表者が成長戦略・事業計画をプレゼンテーションし、参加したベンチャーキャピタル(VC)や金融機関、大手企業の担当者らとの交流会も実施した。会場には約70人、オンラインでは約200人が参加した。

各社のプレゼンテーションを4人の審査員が審査した結果、「みらい創造機構賞」は名古屋大学発ベンチャーのフレンドマイクローブ(名古屋市千種区)、「リアルテックホールディングス賞」はBugsWell(長崎県西海市)、「三菱UFJキャピタル賞」は北海道大学発ベンチャーのHILO(札幌市北区)、「サムライインキュベート賞」はアーキロイド(東京都港区)が受賞した。

フレンドマイクローブは従来にない分解能力を持つ微生物製剤と排水処理法をシーズに、食品工場や油脂工場の排水処理の前工程である加圧浮上分離法を代替する技術を提供する。蟹江純一代表取締役は「2027年のIPO(株式上場)が目標」と述べた。BugsWellは食用コオロギの生産から食品開発、機能性成分の研究開発まで手がける。波方勇希代表取締役は「チームを強くするため、優秀な人材を採用するために参加した」と語った。

(写真上・右側)HILOの天野麻穂氏(写真下・右側)アーキロイドの佐々木雅宏氏(右)
(写真上・右側)HILOの天野麻穂氏(写真下・右側)アーキロイドの佐々木雅宏氏(右)

HILOは慢性骨髄性白血病の分子標的薬であるチロシンキナーゼ阻害剤の薬効を患者ごとに測定できる光診断薬を開発。天野麻穂代表取締役は「2026年に薬事承認を得て、薬効判定サービスを開始する」とアピールした。アーキロイドは誰でも楽しめる注文住宅設計プラットフォームを提供する。佐々木雅宏代表取締役は「5年後には年間1000件を契約し、IPOを果たしたい」と強調した。

このほかエルシオ(京都市中京区、次世代オートフォーカス・アイウエア)の李蕣里代表取締役、リードファーマ(大阪府吹田市、安全な核酸医薬による循環器疾患の制圧)の和田郁人代表取締役、シルクルネッサンス(沖縄県うるま市、カイコ無細胞タンパク質合成系を用いたタンパク質製造)の伊東昌章代表取締役、モビリティエナジーサーキュレーション(横浜市青葉区、温水を利用した超小型バイナリー発電の研究開発)の前薗真司代表取締役、フィッシュパス(福井県坂井市、オンライン遊漁アプリ「フィッシュパス」の企画・開発・運営)の西村成弘代表取締役がプレゼンテーションした。