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「100億企業創出シンポジウム」を開催、約400人の経営者らが参加:中小機構

2025年 10月 8日

経営者らが参加しているパネルディスカッションの写真
「100億企業創出シンポジウム」では中小企業の経営者らが参加してパネルディスカッションも行われた

中小機構は10月7日、「100億企業創出シンポジウム」を東京都千代田区のイイノホール&カンファレンスセンターで開催した。中小機構と中小企業庁が売上高100億円を目指す企業・経営者を応援するプロジェクト「100億宣言」の一環で、会場には経営者ら約400人が詰めかけた。

シンポジウムは2部構成。オンラインで同時配信された第1部では、冒頭に武藤容治経済産業相がビデオレターで「100億宣言に1900人の経営者が賛同した。100億円実現という長く険しい道を共に歩んでいきたい」と挨拶した。

続いて日本共創プラットフォームの冨山和彦会長が「成長に導く経営者の役割」とのテーマで基調講演を行った。このなかで冨山氏は日本の人手不足がいっそう深刻化していくと指摘したうえで、「値下げやコスト抑制といったデフレの時代に染みついた意識から、賃上げや付加価値向上へと発想を大転換させた人が勝つ」と訴えた。また、中小企業庁の山崎琢矢・経営支援部長が「100億企業創出に向けた施策の方向性」と題した講演を行い、「成長志向の中小企業に向けた支援を始動させた。(売上高など)事業規模に応じて丁寧な施策を行う必要がある」と話した。

講演を行った冨山和彦会長と山崎琢矢経営支援部長の写真
講演を行った日本共創プラットフォームの冨山和彦会長(左)と中小企業庁の山崎琢矢・経営支援部長

さらに、パネルディスカッション「成長に内在する課題へのアプローチ」では、浅野撚糸(岐阜県安八町)の浅野雅己社長、前田工繊(福井県坂井市)の前田尚宏社長、ONDOホールディングス(埼玉県ときがわ町)の山﨑寿樹社長兼グループCEO、日本政策投資銀行の増田真男取締役常務執行役員がパネリストとして参加。また、会場からの飛び入り参加でカネバン(東京都青梅市)の金子弘行代表取締役CEOが登壇した。各パネリストは成長に向けたM&Aや外部人材の活用などについて実体験を交えて語った。

最後に中小機構の茂木文雄副理事長が「中小企業が持つ技術力、創造力、挑戦する力は今の日本にとってかけがえのない資産。中小機構は皆さまの伴走者として支援を全力で行っていく」と挨拶し、第1部を締めくくった。

第2部では、中小企業庁の山下隆一長官が「日本経済を変えていく主役は、100億円を目指す中小企業だ」と挨拶。その後、「100億宣言企業」の経営者によるグループディスカッションと交流会が行われた。

「100億宣言」の詳細は特設サイトへ。