調査
5月の中小企業景況感 業況DI 5か月ぶりで改善:日本商工会議所
2024年 6月 3日
日本商工会議所は、5月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果を公表した。全産業合計の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)は▲11.4と前月から2.6ポイント改善した。製造業や卸売業の需要回復や、大型連休やインバウンドの増加で観光需要が増加したことが要因。
業況DIの業種別では、製造業が▲13.6(前月比8.1ポイント改善)、サービス業が▲0.8(同1.6ポイント改善)となった。製造業は需要が堅調な飲食品関係や自動車関係を中心に改善した。サービス業は大型連休を中心とした国内外の観光需要の増加で改善した。一方、小売業は▲16.6(同0.1ポイント悪化)となった。物価高に伴う消費者の買い控え継続で力強さを欠いた。
全産業の先行き見通しDIは、▲13.4(今月比2.0ポイント悪化)を見込む。賃上げや定額減税に伴う可処分所得の増加による、個人消費の拡大が期待されるものの、円安等で物価高が継続する中、電気・ガス代への激変緩和措置が終了し、一層の収益悪化が懸念される。また、労務費を含むコスト増に対する価格転嫁が十分に行えていない中、深刻な人手不足による受注機会の損失も生じており、先行きは慎重な見方が続いている。
詳細は日本商工会議所のホームページまで。