調査

全産業業況DIは▲18.9 3カ月連続で足踏み続く:日商10月LOBO調査

2025年 11月 5日

日本商工会議所がまとめた10月のLOBO(早期景気観測)調査結果によると、全産業合計の業況DI(好転と回答した割合から悪化と回答した割合を差し引いた値。▲はマイナス)は▲18.9となり、前月に比べ0.3ポイント悪化した。高水準の賃上げなどで消費マインドに持ち直しの兆しがみられる半面、最低賃金の引き上げに伴う労務費の上昇などの影響もあり、3カ月連続でほぼ横ばいとなった。

業種別にみると、サービス業は好調な観光需要を背景に▲10.0と前月に比べ2.3ポイント改善した。旅館や観光施設で客数が増加した。製造業も▲21.0と2.9ポイントの改善となった。食料品関係で引き合いが増加した。

一方、建設業は資材価格の高騰や民間工事の受注不振などから▲13.5となり、3.3ポイント悪化した。小売業は、生活必需品の値上げに伴う節約志向の高まりから百貨店・総合スーパーなどで売り上げが減少し、▲29.3と5.7ポイント悪化した。卸売業は▲24.2と0.6ポイントの小幅改善にとどまった。

11月~来年1月の先行き見通しDIは▲16.9となり、10月に比べ2.0ポイントの改善を見込んでいる。高い水準での賃上げが下支えとなる中、今後の行楽シーズンの本格化やイベントの増加に伴い、消費マインドが緩やかに回復することへの期待もあり、先行きは上向き基調が見込まれている。

調査は、全国324商工会議所の会員2447社を対象に、10月16日~22日に実施した。このうち1954社から有効回答(回答率79.9%)を得た。

詳しくは、日商のホームページへ。

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