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第10期参加19社が成長戦略をアピール:中小機構「FASTAR Demo Day」
2025年 2月 3日
スタートアップの成長加速化支援プログラム「FASTAR」のピッチイベント「FASTAR 10th Demo Day」(中小機構主催、中小企業庁後援)が1月31日、東京都港区の虎ノ門ヒルズフォーラムで開催され、プログラムに参加した19社が成長戦略・事業計画と成果を発表した。
審査の結果、アイティップス(名古屋市)がアニマルスピリッツ賞、分子ロボット総合研究所(東京都杉並区)がSBIインベストメント賞、ENELL(東京都港区)がみずほ銀行賞、フィールドワーカーズ(長崎市)がANAホールディングス賞、VISION IV(横浜市)がジャフコグループ賞、KAMAMESHI(東京都大田区)が、来場者と視聴者の投票で決めるオーディエンス賞をそれぞれ受賞した。また終了後には、資金調達や事業提携のマッチング機会として登壇企業と来場者との交流会が行われた。
受賞企業のアイティップスは人材不足の日本の建設現場とインドの職人をつなぐ人材供給プラットフォーム「oyakata」を提供している。分子ロボット総合研究所は生体分子を用いた分子ロボットの創成・研究開発をしており、一型糖尿病治療での活用を目指している。
ENELLは、空気から飲料水を生み出す技術などを実用化。フィールドワーカーズは、蚊が媒介する感染症対策として殺虫剤に頼らない「蚊で蚊を殺す」手法の社会実装化を目指している。
VISION IVは、ダイヤモンド素材を用いた半導体やセンサーの開発に向けた協業・協働研究先を模索。KAMAMESHIは製造業向けの設備部品売買サイトなどを展開。それぞれ事業拡大など新たなステップに向けて、協業・資金調達先を模索している。
「FASTAR」は、IPOやM&Aなどを視野に、ユニコーン企業や地域有力ベンチャーを目指すスタートアップ・個人に対し、中小機構が資金調達や業務提携に向けて成長の加速化を支援する事業。2019年度から始まり、年に2回、支援先を募集。採択された支援先に対しては、中小機構の専門家が専任メンターとして事業戦略や経営課題解決のためメンタリングを約1年間継続的に行い、事業計画のブラッシュアップを伴走支援している。