市場調査データ
再生資源回収業
再生資源回収業(不用品回収業)は、比較的高い年代の利用者が多いが、30代女性など若い年代に潜在需要は多く存在している。以下では、再生資源回収業ついて、消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で18%、男性17%、女性19%であり、わずかに女性の利用率の方が高い(表1、図1)。
年代・性別では、40代以上の女性と、50代以上の男性で利用率が比較的高く、とくに60代男性(26%)と50代男性(24%)などで高い。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度は、40代以上の女性で比較的高いといえる(図2)。40代以上の女性利用経験者のうち、「月に1回」以上利用するユーザーは40代女性で25%、50代女性で26%、60代女性で29%となっている。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたり利用金額に関しては、「500円未満」がボリュームゾーンだと考えられる(図3)。利用経験者全体の49%が「500円未満」で利用している。
また、「500円未満」と「500~700円未満」の区分の境がグラフのほぼ50%の水準に位置していることから、500円が1回あたり利用金額の一般的な相場(中央値)であると推定できる。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
今後「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で19%、男性17%、女性21%であり、女性の利用意向の方がやや高い(表2、図4)。積極的利用意向は、とくに30代女性で高い。
再生資源回収業の利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全ての年代・性別で50%以上となっている。消極的利用意向は、とくに40代女性で高い。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、30代女性などに存在していると考えられる(図5)。
再生資源回収業の利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、全ての年代・性別でプラスとなっており、男性では30代、女性では40代をピークとして幅広い層に存在していると考えられる。
今後は、30~40代を中心とした比較的若い年代の関心をいかに喚起し、新たなサービス利用に結びつけていくかが、成功の鍵といえるだろう。エコロジーのイメージの打ち出し、サービスシステムをわかりやすく告知したチラシ配布など、初めての利用者を意識した販売促進策などが新規需要の取り込みには有効だと考えられる。
図5 潜在需要
調査概要
- 調査期間:
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2011年7月9日~7月18日
- 調査対象:
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国内在住の20~60代男女(有効回答数:1,033人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年10月