市場調査データ
パソコン・サポート・サービス
パソコン・サポート・サービスは、全体的に高い利用率を誇るまでには至っていないが、老若男女を問わず、幅広い層に潜在的なニーズがあると考えられる。以下では、パソコン・サポート・サービスについて、消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で12%、男性12%、女性13%であり、女性の利用率の方がわずかに高い(表1、図1)。
年代・性別に見ると、利用率が比較的高いのは20代女性と60代男性(20%)であり、次いで、60代女性(15%)、50代女性(14%)などの順となっている。
また、全体的に、利用率に比べ「利用経験あるが、現在利用していない」の割合が高く、リピーターが定着しにくい様子もうかがえる。
表1 現在の利用状況
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(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況

利用頻度は、「3年に1回未満」での利用が多い(図2)。利用経験者全体のうち、「3年に1回未満」の利用者は52%となっている。
年代・性別に見れば、20代女性を除けば概ね高い年代であるほど利用頻度は高いといえる。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
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1回あたり利用金額に関しては、「1,000円未満」がボリュームゾーンだと考えられる(図3)。利用経験者全体の40%が「1,000円未満」の範囲内で利用しているが、「10,000円以上」という高額で利用しているユーザーも19%程度存在している。
1回あたり利用金額が比較的高いのは、20代女性であるといえる。20代女性の利用経験者のうち59%が1回あたり5,000円以上を使っており、41%が1回あたり7,000円以上を使っている。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

2. 今後の利用意向
今後「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で19%、男性19%、女性18%となっている(表2、図4)。積極的利用意向は20代女性と50代以上の男女などで高い。
パソコン・サポート・サービスの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全ての年代・性別で50%を超えている。
表2 今後の利用意向
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(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向

積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、全ての年代・性別でプラスになっている(図5)。パソコン・サポート・サービスに関しては、老若男女を問わず、幅広い層に潜在的なニーズがあると考えられる。
パソコン・サポート・サービスの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、30~40代男女や50代男性を中心に広く存在していると考えられる。
今後は、30~40代男女や50代男性などを中心に幅広い層の関心を喚起し、新たなサービス利用に結びつけていくことが、成功の鍵といえるだろう。わかりやすいサービスシステム、明朗な料金体系、個人情報の取り扱い体制など、積極的なサービス内容の告知などが、利用率の低さを改善し新規顧客を取り組むためには有効であると考えられる。
図5 潜在需要
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調査概要
- 調査期間:
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2011年7月9日~7月18日
- 調査対象:
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国内在住の20~60代男女(有効回答数:1,033人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年10月