市場調査データ
お好み焼き店
お好み焼き店は、比較的小資本で開業でき、材料費も廉価で、調理方法も簡単ゆえアルバイト活用にも適している極めて合理的な店舗だと言える。以下では、お好み焼き店についての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で53%、男性50%、女性54%となっており、わずかに女性の方が男性よりも利用率が高い(表1、図1)。利用率が最も高いのは20代女性(64%)であり、次いで40代女性(62%)、40代男性(59%)、30代男性(56%)の利用率が高い。
また、全体的に「利用経験あるが、現在利用していない」の割合が大きく、リピート率が低いことも窺える。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度が比較的高いのは、30代~50代の男性である(図2)。最も利用頻度が高いのは、30代男性であり、30代男性利用経験者の33%が月に1回以上、16%が月に2~3回以上利用している。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたり利用金額のボリュームゾーンは、全体で700~1000円未満の範囲であると言える(図3)。利用経験者全体の20%が1回に700~1000円未満の範囲内で利用し、45%が1回に700~1500円未満の範囲内で利用している。
1回あたり利用金額が比較的高いのは30代男性であり、30代男性利用経験者の70%が1回に1000円以上を使い、49%が1回に1500円以上を使い、28%が1回に2000円以上を使っている。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、概ね女性の方が男性よりも高い(表2、図4)。最も利用意向が高いのは40代女性(64%)であり、次いで、40代男性(58%)、20代女性(56%)、そして30代女性と50代女性(54%)の利用意向が高い。
お好み焼き店の利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、60代女性以外は全ての年代・性別で80%を超えている。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的潜在需要(積極的利用意向-利用率)は、50代女性と60代男性、そしてわずかであるが30代・40代女性に存在していると考えられる(図5)。
お好み焼き店の利用に否定的な意向を持たない層をも加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、20代・60代男性、30代・50代女性で比較的大きい。
全体的にリピート率を向上させると同時に、30代~50代女性、および20代・60代男性の関心をいかに喚起し、具体的なニーズに結び付けていくかが、今後の成功の鍵と言えるだろう。
図5 潜在需要
※公益財団法人 食の安全・安心財団資料によると、日本の飲食店市場規模は、2009年に12兆6,079億円だったものが2012年には12兆4,686億円に縮小している。本レポートのアンケート調査は2009年に行われたものであるが、現在の利用状況は傾向として若干下がっているとも考えられる。
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2009年6月25日~7月9日
- 調査対象:
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株式会社ベンチャー・リンク 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:1192人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年9月