市場調査データ
串揚げ(串かつ)料理店
串揚げ(串かつ)は、関東、関西、そして名古屋圏で、それぞれ違った流儀の調理法や食べ方のある点が特徴的である。近年は、チェーン店の展開等により日本全国で広く親しまれる料理となった。以下では、串揚げ(串かつ)料理店について、消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を基に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で20%、男性22%、女性18%であり、男性の利用率の方が高い(表1、図1)。
年代別・性別でみて比較的利用率が高いのは、40代男性(26%)、30代・50代男性(24%)、そして20代女性(22%)などである。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度に関しては、利用者層全体でみると、半年に1回以下での利用者が全体の70%であり大半を占めているが、月に2~3回以上利用するユーザーも9%程度存在している(図2)。年代別・性別でみると、20代~40代男性や30代・60代女性の利用頻度が比較的高い。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたりの利用金額に関しては、利用者層全体でみると、「1,000円~3,000円未満」での利用が43%と最も多く、次いで「3,000円~5,000円未満(38%)」」での利用が多い(図3)。全体で、「1,000円~3,000円未満」と「3,000円~5,000円未満」の境が丁度50%のライン(中央値)に位置することから、3,000円が1回あたり利用金額の相場であろうと推定される。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
今後「ぜひ利用したい」と「どちらかといえば利用したい(まあ利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で44%、男性41%、女性47%であり、女性の利用意向の方が高い(表2、図4)。
一方、串揚げ(串かつ)料理店の利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全体で69%、男性68%、女性71%であり、こちらも女性の利用意向の方が高い。
年代別・性別にみると、60代男性を除く全ての層において積極的利用意向が40%以上となっている。消極的利用意向に至っては、全ての年代・性別において、60%以上となっており、利用意向は総じて高いと考えられる。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、30代~50代女性で30%を超えており、また、他の年代においても男女ともに20%前後の潜在需要が存在している(図5)。
串揚げ(串かつ)料理店の利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、30代~50代女性で60%近くまで達しており、また、他の年代においても男女ともに40%を超える大きな潜在需要が存在していると考えられる。
串揚げ(串かつ)料理店の現在の利用者層は男性の方が多いが、今後の利用意向や潜在需要に関しては、むしろ女性の方が有望なマーケットであると考えられる。とくに30代~50代女性を意識したメニューや店舗づくりを心がけ、新たな需要を開拓することが、今後の販売促進においては有効であると考えられる。
図5 潜在需要
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2017年1月13日~1月26日
- 調査対象:
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国内在住の20代~60代男女(有効回答数:1,000人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2017年1月