市場調査データ
カレーショップ(2021年版)
2021年10月29日
カレーショップは、家庭料理の代表とも言われるカレーの専門店であり、とくに30~50代男性の間で人気が高い。以下では、カレーショップについての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で27%、男性31%、女性24%であり、男性の方が利用率は高い(表1、図1)。全ての年代で男性の方が女性よりも高く、とくに30~50代男性では利用率が30%以上となっている。
表1 現在の利用状況
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(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況

利用頻度についても、「半年に1回」以上利用するユーザーは、全体で51%、男性55%、女性46%であり、利用率同様、すべての年代で男性の方が女性よりも高い(図2)。「月に1回」以上利用しているユーザーは、とくに20代男性(38%)で高い。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
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1回あたり利用金額は、全体で「500~1,000円未満」がボリュームゾーンと言える(図3)。利用経験者全体のうち、59%が「500~1,000円未満」の範囲内で利用し、27%が「1,000~3,000円未満」の範囲内で利用している。
「1,000~3,000円未満」の範囲内で利用するユーザーは、20代を除き、男性よりも女性の方が高く、とくに40代女性では45%を占めている。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
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2. 今後の利用意向
今後「ぜひ利用したい」と「どちらかといえば利用したい(まあ利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で40%、男性44%、女性36%であり、男性の方が利用意向は高い。性別・年代別にみると、40~60代男性の層でとくに高くなっている(表2、図4)。
カレーショップの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、すべての性別・年代で70%を超えている。とくに20~50代男性と40代女性では8割を超えており、極めて高い水準にある。
表2 今後の利用意向
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(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
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積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、60代男性(18%)、40代男性(17%)、40代女性(16%)などに比較的多く存在している(図5)。
また、カレーショップの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)も、すべての性別・年代で40~50%台と幅広く分布している。
現在は30~50代の男性における利用率・利用頻度が高く、メインの顧客層といえる。一方で、潜在顧客は女性にも多く存在しており、1回あたり利用金額は男性よりも女性の方が高い傾向にある。今後は、既存顧客の利用率を維持しつつ、女性客の需要を喚起する店舗デザインや商品開発等を行い、更なる需要を開拓していくことも有効と考える。
図5 潜在需要
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(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元にした一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2021年7月14日~7月16日
- 調査対象:
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国内在住の20代~60代男女(有効回答数:1,000人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2021年7月