SDGs 支援者向けQ&A集
自社の取組がSDGsに適していないという指摘があったのですが、どのように取り組むのがよいでしょうか?
2024年3月15日
回答
SDGsに基準や制限や罰則はないものの、「SDGsっぽい」取組だけを掲げて他の分野で負のインパクトを与えるようなことがあるとSDGsではなくなるため留意しましょう(SDGsウォッシュといいます)。
17のゴールも相互に関連しており、企業、社会、環境に対して持続可能な発展を妨げる要素がないかをしっかり考えていれば、どの項目に入るかは大きな問題ではありません。
また、実際のターゲットの文章は国としての目標となっており、中小企業が直接的に関わるものでないものも多いです。そのターゲットと直接合致しているかは問われず、長期的・間接的にそのゴールに係ることであれば問題ありません。
以下のポイントについて、自社の取組が適しているのか、検討してみましょう。
(1)SDGsの基本理念(注1)である「経済」「環境」「社会」の3つのバランスをとりつつ全体の成長を図る考え方になっていますか。
(2)目標アイコンなどを並べ、SDGsに貢献しているとうたっていながら、実質的な効果をあまり期待できない取組になっていないでしょうか。
(3)実現したい未来のありたい姿、解決したい社会課題が明確になっておらず、単なる商品販売促進、企業ブランドイメージ向上だけのアピールになっていないでしょうか。
これらを確認した上で、改めて自社の取組が、SDGsの基本理念に沿い、かつ、地域貢献、社会貢献、環境改善などに役立っていることを分かりやすく説明できるとよいです。
特に、未来のありたい姿と取り組みたい社会課題が明確化しているほど、SDGsウォッシュに対する懸念は少なくなります。
(注1)SDGsの基本理念…中小企業に求められるSDGsとは、事業そのものによる社会課題の解決への取組です。利益を上げられる持続可能な事業運営(経営)が前提となり、SDGsを身近なものとして認識し、企業の発展のために経営に活用すべきものとして考え取り組むことが必要です。