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地元食材を盛り込んだ「東北福興弁当」の新シリーズをお披露目:中小機構

2024年 3月 7日

東北福興弁当のお披露目会を開催

中小機構東北本部がJR東日本クロスステーションと協力して商品化した幕の内弁当「東北福興弁当~繋げよう、東北の絆」が3月8日に発売される。東日本大震災からの復興に続く発展を目指す“福興(ふっこう)”を祈念し、東北地方の食材を盛り込んだ幕の内弁当の第12弾。販売に先立ち、お披露目試食会を3月6日、ホテルメトロポリタン仙台(仙台市青葉区)で開いた。

東北の16事業者が選りすぐりの17品目を提供

東北福興弁当は、国や中小機構の支援を受けた事業者が、東北各地の自慢食材を提供して作られている。シリーズ累計の出荷数は90万食を突破し、駅弁としての人気を確立している。今回は新たに2事業者が加わり16事業者が17品目の食材を持ち寄った。初の取り組みとして、掛け紙に英語のお品書きページに誘導する二次元コードを掲載し、日本を訪問する外国人旅行者にも東北の魅力を発信するなど、インバウンド需要にも対応した。東北福興弁当は8日から、JR東日本クロスステーションが運営するJR東京駅、仙台駅など主要駅の駅弁販売所で販売される。価格は1680円(税込み)。

小村幸男中小機構東北本部企画支援部長は「90万食は、食べて応援したいという励ましの気持ちの表れ。多くの方に召し上がっていただくことで支援の輪がつながる」と東北を応援する気持ちが福興弁当を支えていることに感謝を示した。

安部基宏JR東日本クロスステーション常務執行役員は「東北福興弁当を製造し続けることで、日本と東北をつなげる、過去と未来をつなげる役割を果たしている。今回は海外のお客様にも魅力を伝えるべく二次元コードをつけた。今後も各地の事業者の笑顔がお客様としっかりとつながるように努力をしていきたい」と覚悟を表明した。

今回の弁当に使われた主な食材は、青森のにんにく入り塩麹使用のキャベツ炒め、岩手県の北三陸産わかめ炒り煮、宮城県のたこ入り揚げかまぼこ、山形県の生芋玉こんにゃく煮、秋田のわらびピクルス、福島県の若桃の甘露煮など17品目。掛け紙は、岩手県出身の画家古山拓氏による弘前城や中尊寺金色堂など東北6県の名所や祭りが彩りよく描かれている。

「おいしいたこを世界に発信したい」と意気込む及川会長

初めて食材を提供した株式会社及善商店の及川善祐会長は「南三陸町で暮らしていたが、津波で全財産を失った。それを仮設市場づくりや水産加工場の建設、その後の販路開拓支援と中小機構の支援で復興させていくことができた。今回当社のたこ入り揚げかまぼこが採用されて本当にうれしい。福興弁当を食べて全国のみなさんに元気になってもらいたい。世界にも発信していきたい」と力強く語った。