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「もの補助」活用の成果が一堂に「新ものづくり・新サービス展」開幕:全国中小企業団体中央会
2024年 12月 5日
全国中小企業団体中央会が主催する、ものづくり補助事業展示商談会「中小企業 新ものづくり・新サービス展」(経済産業省・中小機構など後援)が12月4日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕した。ものづくり補助金を活用して新たな製品やサービス・技術を開発した中小企業・小規模事業者が一堂に集まり、新たな顧客・販路の開拓に向けて成果をアピールしている。6日まで。
この展示会は、補助事業の成果を新規顧客の開拓や販路拡大につなげ、中小企業・小規模事業者の成長を後押しすることを目的に2015年から開催されており、今年で10回目となる。中小機構の中小企業生産性革命推進事業に関連する予算が活用されている。今回のテーマは「未来に挑戦する 創造力に出会う」。全国から488社がブース出展しているほか、48社がウェブ出展している。
展示会に出展した東京都江戸川区の金属加工業、西川精機製作所は、補助金を活用して三次元測定機を導入し、企画からデザイン・設計、製品化までを一気通貫で対応できる体制を整備した。大手が撤退したアーチェリーの国産弓具の製造復活に取り組んだ。向井規浩監査役は「この技術を活用して、電動小型モビリティも製造することもできる。当社の技術を知ってもらい、ビジネス拡大につなげたい」と話していた。
一方、富山県滑川市のリサイクル機械メーカー、エムダイヤは廃棄物から素材を効率よく分離・回収する技術をアピール。森弘吉代表取締役は「これまでもこの展示会には4、5回出展している。当社の事業を多くの皆さんに知っていただこうと参加している。来場者の方と商談に発展することも少なくない」という。
展示会では、SDGsやサステナビリティな事業に取り組む企業を表彰する「SDGsアワード」を開催し、エムダイヤなど優秀企業10社を選定した。9日に開催された表彰式では、エムダイヤが最優秀企業に選ばれた。電子機器の基板から部品を効率的に分離回収する機器を開発。都市鉱山と呼ばれる貴金属・レアメタルの回収コストを大幅に下げる技術が評価された。
この日行われた開会式で、全国中小企業団体中央会の森洋会長は「中小企業ならではの創造力を活かし、試作開発の上たどり着いた製品や、これまでにない発想で実現した素材、細やかなサービスなど果敢な挑戦の成果が集積されている。その底力を来場者の皆さんに感じてもらい、新たなビジネスチャンスにつなげてほしい」とあいさつした。また、大串正樹・経済産業副大臣は「経済産業省は中小企業の皆さんの生産性向上に向けた思い切ったチャレンジをしっかり応援する」と強調した。
詳しくは、公式ホームページへ。