三国間貿易の概要
まず、一般的な貿易形態は、貿易取引の一般的な形態としては、輸出者と輸入者の2者がいて、輸出者から輸入者へ「物品やサービス」が提供されて、輸入者から輸出者へ対価である「お金」が支払われます。
今回のケースのように、アジアの製造協力会社から日本の本社へ納入せずに、直接出荷するものの、出荷書類や決済などのみを日本の本社を経由する形態は、三国間貿易といいます。北米のお客様との注文書、出荷書類、請求書、金銭決済は、日本の本社が対応します。また、日本の本社と海外の製造協力会社の間でも、同様に、注文書、出荷書類、請求書、金銭決済を行いますが、アジアの製造協力会社からは、北米のお客様へ直接物品が輸出されます。
書類に着目しますと、出荷書類にはインボイスやB/L(Bill of Lading)を準備します。通常の貿易取引の場合は、輸出者が輸入者へ送付します。他方で、三国間貿易では、書類は、輸出者であるアジアの製造協力会社から日本の本社、日本の本社から北米のお客様へと送付されます。これは、アジアの製造協力会社と北米のお客様の間では、取引関係が無いため、日本の本社を経由することになります。その際には、日本の本社は、製造協力会社が作った書類のうち、請求単価や請求金額の記載のあるインボイスを、日本の本社から北米のお客様向けのインボイス(リインボイスと言います)に差し替えて、提出します。
三国間貿易のメリット
一つ目は、輸送費とリードタイムの削減になります。
日本の本社で加工するなどしない場合には、アジアの製造協力会社から日本の本社へ納入するよりも、北米のお客様へ直接納入したほうが、輸送費の削減やリードタイムの短縮に繋がります。
二つ目は、税制上の利点の活用です。
もし製造協力会社の所在する国と、輸出先の国との間で自由貿易協定などを締結している場合には、FTA関税率を利用できる可能性があります。ただし、原産地証明で、今回のケースで輸出者の製造協力会社の情報が記載されますので、北米のお客様に知れ渡っても問題ない場合などではご活用を検討されるとよいでしょう。そうでない場合には、最寄りの専門家に確認をしてみましょう。