調査

成約1379件で過去最高:事業承継支援拠点の2020年度実績

2021年 6月 29日

中小機構は6月29日、2020年度に全国の事業引継ぎ支援センターが実施した事業引継ぎ成約件数は1379件で、前年度に比べて17%増えたと発表した。相談者数は1万1686者(前年度比1%増)で、成約件数、相談者数ともに過去最高となった。新型コロナウイルス感染症の影響により、年度当初は相談者数が減少したものの、あらためて事業承継が中小企業の重要課題であることを示した格好だ。

事業引継ぎ支援センターは、事業承継に課題を抱える中小企業・小規模事業者を支援するため、国が47都道府県48カ所(東京都は2カ所)に設置した公的相談窓口。中小機構は全国本部を担っている。2011年度の開設以来の累計では、事業引継ぎ成約件数は4956件、相談者数は6万191者に上った。

また2020年度に全センターに「後継者人材バンク」を開設。創業を希望する個人を登録させ、後継者不在の企業・個人事業主とマッチングし、条件が合えば譲渡成立させる事業で、21年3月31日時点で後継者人材バンクの累計登録者数は4055者、うち成約件数は134件となった。

さらに21年4月にはセンターを「事業承継・引継ぎ支援センター」としてリニューアルした。これまで主に第三者承継(M&A)支援を行ってきた業務内容に、「親族内承継支援」「中小企業の意識啓発のための診断事業」などが追加され、事業承継のワンストップ機関として体制を強化している。

詳しくは中小機構のホームページ、事業承継・引継ぎポータルサイトへ。

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