【エッジコンピューティングとは】
1. クラウドコンピューティング
エッジコンピューティングを知るためには、先ず、IoT(Internet of Things)で活用されるクラウドコンピューティングを知っておく必要があります。 クラウドコンピューティングとは、インターネットを介して、遠隔地にあるコンピュータ、データストレージ(データ記憶装置)、アプリケーション、その他のITリソースを少ない待ち時間(オンデマンド)で活用するものです。 メリットは、既存の高性能なコンピュータを他者と協同して活用するため、初期投資の抑制、高いコストパフォーマンス、利用開始までのスピード、災害などに対する耐性、拡張性の高さなどが期待できます。このため、現在、ITのシステム構築の主流になっています。
2. エッジコンピューティング
エッジコンピューティングとは、クラウドコンピューティングにおける負荷分散、高い応答性などを実現する手法です。具体的には、データの入出力を行う生産設備、デバイスなど、データの発生現場で、ある程度のデータ処理を行うことです。
【エッジコンピューティングのメリット】
1. リアルタイムでの処理
データの発生現場の近くでデータ処理を行うことから、高速、リアルタイム性を必要とする処理やレスポンスが可能となります。
2. ネットワークでのデータ量の低減
工場内に多数設置されたセンサ、カメラなどのIoTデバイスからの大容量のデータを、発生現場で前処理、最適化処理をすることで、ネットワークを経由しなければならないデータ量を低減させます。これにより、データ通信に関わる負荷が軽減され、システム全体のパフォーマンスが向上します。
3. セキュリティの確保
製造現場で発生するデータには、外部に漏洩してはならないものがあります。製造現場内で必要なデータ処理を行うことで、インターネットというオープンなネットワークに秘匿したいデータが流れないように処理できます。
【中小企業にとってのエッジコンピューティングの意義】
エッジコンピューティングは、大企業が行うものと思われそうですが、むしろ、IoT化に向けて積極的に取り組むべきは中小企業です。
1. IoT化の波に乗り遅れない
IoT化への対応は、エッジコンピューティングが必須となります。中小企業にとって投資の負担は少なくありませんが、このIoT化の波に乗り遅れると、その後の企業活動に大きな制約ができ、企業の存続すら危うくなる可能性もあります。
2. 受注や連携のチャンスを増やす
IoT化に併せてインダストリー4.0が進むと、各工場はネット上のデータのやりとりをすることで受発注情報の交換、詳細仕様の連絡・確認などを行えるようになります。このため、遠隔地でも、企業規模が小さくても、ほぼ遜色なく事業が行える環境となり、地域や規模などの垣根がなくなります。これにより、中小企業は受注や新たな連携の開拓などのチャンスを増やすことができます。