回答
改善提案活動は、製造業で始まった活動ですが、産業構造の変化にともない小売業やサービス業でも活発に行われるようになっています。改善提案活動は、改善提案制度として制度化することにより、業務改善や顧客満足の獲得および従業員の経営参画意識の向上などが期待できます。審査委員会を設けて、審査の透明性を高めるとともに、表彰や賞金により活動を盛り上げ、提案件数を増加させることがポイントです。
【改善提案活動とは】
従業員から製品や業務について改善提案を受け、効果・利用度・独創性などを評価し、採用された提案に対しては賞金を支給し、表彰・奨励を行う企業内の活動です。
日本では戦時中から「創意工夫運動」として実施されていましたが、戦後アメリカの制度が導入され普及しました。日本では、経営に対する参画意識や改善意識の向上、能力開発に重点が置かれています。
また、産業構造の変化にともない、製造業で始まった改善提案活動は、小売業やサービス業でも採用されるようになり、成果をあげています。
図1:改善提案活動施
【改善提案制度の目的】
改善提案制度は職場での改善意識を醸成し、各部門での知恵を生み出し、全社でその知恵を共有することによって、さらなる改善効果を追求し、CS(顧客満足度)の向上を図ることを目的とします。
1.仕事に対する参画意識の醸成
社員一人ひとりの創意工夫を奨励し、職場でのチームとしての一体感と仕事に対する参画意識を醸成します。
2.改善事例及びアイデアの共有化
個々の部門の改善事例及びアイデアを全社的に共有・展開することにより、さらなる改善効果を全社的なものにします。
3.改善効果による顧客満足の改善
全社的な改善効果により、CS(顧客満足度)の向上を図ります。また、さらなる会社の発展を目指します。
4.人材育成と品質生産性向上
改善提案制度を通じて、仕事を考えながら行う自律した人材の育成を進め、同時に品質や生産性の向上につなげます。
【提案内容】
提案内容は会社にとって有益、建設的なことであれば些細なことでも構いません。ただし、改善案のない単なる不平不満や要望などは却下するようにします。提案内容は、以下のようなものが考えられます。
- 自部門の業務プロセス改善に関連するもの
- 他部門との連携による自部門の業務プロセス改善に関連するもの
- 他部門の業務プロセス改善に関するもの
- 売り場やバックヤードなどにおける顧客サービス改善に関するもの
改善提案は、構想段階の案(未実施)、すでに効果が現れた改善策(実施済み)のどちらでも構いません。
【審査方法】
提案の審査は、審査会を一次と二次に分けるなどして審査の透明性を高めるとともに、採用された提案に対しては表彰や賞金を与え、従業員の参画意識を高めます。また、提出された提案に対しては、すべてに小額でも良いので、賞金を与えるなどの工夫をすると提案件数の増加が期待できます。
1.一次審査
- 審査方法:書類審査
- 審査部門:部門長及び事務局
- 審査時期:随時
2.二次審査
- 審査方法:会議に議案提出
- 審査部門:審査委員会
- 審査時期:四半期に一度
- 報奨金:社長賞を審査委員会で決定
【評価項目】
効果とアイデアの二面から評価します。
1.効果
顧客満足増加、品質向上、安全・環境改善、コスト削減の4項目。各項目0~25点。
2.アイデア
活用可能性、独創性、努力度、協力度の4項目。各項目0~25点。