2.冷却水温度の低減と省エネの関係
冷却水の冷凍機入口、出口の温度には標準値があります。JISによる遠心冷凍機の標準定格条件は、冷却水入口水温は32℃、出口水温は37℃になっています。これは、カタログなどでの冷凍機能力の表示を同じ条件にするためのものです。冷凍機のユーザーがこの温度で運転しなければならない、ということではありません。冷却水の入口温度を下げて運転すれば、冷凍機の効率が良くなります。
このことをp-H線図上で示します。図2において、冷凍機の効率を表す成績係数COPは
COP=H(蒸発)/H(圧縮)
=(h1-h6)/(h2-h1)
です。これは、冷媒が、冷凍機の圧縮機で得た熱量の何倍、蒸発プロセスで熱量を得ているか、すなわち、冷水から熱を奪っているかを表しています。この値が大きいほど効率が良くなります。
冷却水温度を下げたとき、図2の冷凍サイクルの凝縮プロセスの実線2→5が、点線8→9のように変化します。すると、上記のCOPの式で分子のH(蒸発)の(h1-h6)は変わらず、分母のH(圧縮)である(h2-h1)が小さくなりますので、COPは大きくなる、すなわち効率がよくなり省エネとなります。
図3はインバーター付遠心冷凍機の冷凍能力と効率COPの関係を表したものです。冷却水入口温度を14℃から32℃まで3度きざみで変えたときのCOPを表しています。横軸の冷凍能力の同じ線上を見ると、上方の冷却水入口温度が低いほどCOPがよくなっていることがわかります。