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新事業創出全国フォーラムを開催:JNBと中小機構

2020年 10月 9日

オンラインで対談した(画面左上が池田会長、下が北畑特別顧問、右上が豊永理事長)
オンラインで対談した(画面左上が池田会長、下が北畑特別顧問、右上が豊永理事長)

日本ニュービジネス協議会連合会(JNB)と中小機構は10月8日、「第16回JNB新事業創出全国フォーラム」をオンラインで開催した。新市場・新事業創出に向けた事業展開をテーマとしたイベントで、次代の産業界を担う企業を選定する「第15回ニッポン新事業創出大賞」の発表を始め、記念講演、主催者トップによる対談、さらには懇親会をオンラインで行った。

同フォーラムは当初、栃木県で開く予定だったが、新型コロナウィルス感染症の影響により、初めてオンライン形式で実施した。まず「ウイズコロナ・アフターコロナの経営戦略」をテーマにJNBの池田弘会長、中小機構の豊永厚志理事長、JNBの北畑隆生特別顧問(神戸製鋼所社外取締役)による主催者トップ対談を行った。

豊永理事長は、コロナ禍に伴い中小企業の景況感はリーマンショック時を超えて過去最悪の水準を示し、倒産・廃業が相次ぐ危険性を指摘した。一方でコロナに対応した新事業進出やコロナ対策商品の開発、さらにはリモートワークが加速しているとし「今こそIT化を進める好機。さまざま動きに対応した新事業や働き方の行方を注視したい」と話した。

北畑特別顧問は、石油ショックやリーマンショック時と同様に「〝全治3年〟は覚悟して経営に当たるべきだ」と助言。コロナ禍で最も打撃を受けているサービス業について「石油ショックを契機に生産性を高めた製造業のように生産性向上が進む」と述べた。またリモートワークの加速により地方の時代が始まる可能性に言及した。

新潟県を中心に大学・専門学校や医療・福祉など幅広い事業を経営している池田会長は、オンライン化による教育や映像ビジネスの可能性を指摘。「ステイ新潟・ルックグローバル」をキーワードに「地方にいながらにして全世界に発信できる新たなビジネスチャンスと捉えるべきだ」と強調した。

続いて、ディー・エヌ・エーの南場智子代表取締役会長と、アイリスオーヤマグループの大山健太郎代表取締役会長が基調講演。南場氏はコロナの影響を受けたプロ野球・横浜DeNAベイスターズの取り組みなどを紹介した上で「プラス指向へのマインド転換が重要」と指摘。「今後は社員の起業とスタートアップへの投資に注力する」と述べた。

大山氏は石油ショックやバブル崩壊などを乗り越えながら、生活者の不満を発見してガーデニング・ペット・収納用品、食品、家電製品と事業を多角化してきた足跡を紹介し「見えないビジネスチャンスをどうつかむか、チャンスロスをいかになくすかが重要」と述べた。生産面では工場の稼働率を70%程度に抑え、需要変動に対応するノウハウを披露。「コロナを機に地方の時代が来る」とし「ビッグチチェンジこそビッグチャンスだ」と語った。

ニッポン新事業創出大賞の受賞者と関係者
ニッポン新事業創出大賞の受賞者と関係者

ニッポン新事業創出大賞のアントレプレナー(起業家)部門の最高賞である経済産業大臣賞には、QDレーザ(川崎市川崎区)の菅原充代表取締役社長が受賞。3原色の微弱なレーザー光を直接網膜に高速点描画することにより、前眼部疾患(近視、遠視、白内障、円錐角膜)の人にも文字・画像情報を脳に送り届ける技術で、医療機器承認を取得し販売している。

中小企業庁長官賞は、長時間の立ち仕事に従事する医師に対して、中腰姿勢の負担を軽減させるアシスト椅子「アルケリス」を開発したニットー(横浜市金沢区)の藤澤秀行代表取締役が受賞。中小企業基盤整備機構理事長賞は、3~10歳に特化した21世紀教育の総合型キッズスポーツスクールを全国100拠点以上展開するbiima(ビーマ、東京都渋谷区)の田村恵彦代表取締役CEOが受賞した。

その他の受賞者は次の通り。
〈アントレプレナー部門〉
【地方創生賞】
Otono(オトノ、静岡市葵区)青木真咲代表取締役社長
【優秀賞】
キッチンヘルプ(広島県福山市)山田伸一郎代表取締役
【特別賞】
CampusMedico(キャンパス・メディコ、広島市西区)髙田祐司代表取締役社長
西光エンジニアリング(静岡県藤枝市)岡村邦康代表取締役
グリーンリバーホールディングス(福岡市博多区)長瀬勝義代表取締役
大山食品(宮崎県国富町)大山憲一郎代表取締役

〈支援部門〉
【優秀賞】
ローカルファースト研究所(東京都千代田区)関幸子代表取締役