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アフリカのスタートアップ企業が連携求める

2020年 2月 20日

アフリカ企業の身振り・手振りを交えたピッチを静聴
アフリカ企業の身振り・手振りを交えたピッチを静聴

日本貿易振興機構(ジェトロ)は2月19と20の両日、東京都港区の同本部で、アフリカで革新的な事業を展開しているスタートアップ企業とアフリカでの事業展開に関心のある日本企業との連携促進を目的に「アフリカ・スタートアップ商談会・セミナー」を開催した。

経済成長が期待されるアフリカでは、携帯電話などのICT関連機器・技術の急速な普及に伴い、フィンテック、シェアリングエコノミー、IoT、ビックデータ、eコマースなど多くの分野で新たなビジネスモデルが生まれつつある。

19日午前に開かれたセミナーの会場は、アフリカ進出を検討している日本の企業経営者ら約200人で満席となった。壇上にはアフリカ8カ国から11社のスタートアップ企業の経営者らが登壇し、それぞれ事業特性を概説することで日本企業に連携や投資を求めるピッチを実施した。

登壇した企業のうち、ケニアで有機廃棄物を原料に飼肥料・バイオマス燃料炭を生産しているサネジー(ナイロビ)のマイケル・ルウォイエロマネージングディレクターは、同製品の販路拡大支援を希望した。エチオピアでアプリによるタクシー配車サービス事業を運営しているゼイテックITソリューションズ(アディスアベバ)のザウドゥナ・ベイエナ・ハイレ理事長は、スマホやセキュリティソフト関連企業にモバイルアプリのオフショア開発を求めた。

ナイジェリアでブロックチェーン(分散型台帳技術)を活用した不動産仲介業を営んでいるセソグローバル(ラゴス)のフィリップ・ジャーマン共同創業者兼COO(最高執行責任者)は、同社のプラットフォームを活用したアフリカ市場での協業を要請した。コートジボワールでドローンを活用したスマート農業を展開しているインベスティブ(アビジャン)のアブバカール・カリムCEO(最高経営責任者)は、ドローンの部品や関連するソフトウェアの調達に期待した。

チュニジアで、てんかん患者の発作を予知するAIブレスレットを開発したエピラート(アリアナ)のフィラス・ルハイエム共同創業者兼CEOは、日本とアジア市場での同製品の販売で連携を求めた。南アフリカでシトラスやブドウなどの果実園をドローンで撮影し、画像を解析して管理状況や病害虫などによるリスク関連情報を提供しているエアロボティクス(ケープタウン)のアンバー・フリーマン法務コンプライアンスマネジャーは、日本の果実栽培農家へのサービス販売と、保険会社やフードバリューチェーンにかかわる総合商社との戦略的連携を望んだ。

こうした各社のピッチに先立ち、ジェトロ海外調査部中東アフリカ課の山崎有馬氏がアフリカのスタートアップの概況を説明した。アフリカのスタートアップは事業目的と特徴から、社会化課題解決型、技術中心・輸出型、社会実証型の3類型に分かれる傾向にあると報告した。

日本企業には、モバイル決裁・口座などの新たなインフラ基盤の整備、消費者層の可視化、既存事業の課題解決、新規事業立ち上げ時の連携などに期待しているとして、積極的な情報交換を促した。

他方、個別商談会は両日とも開催した。セミナーに登壇したアフリカ企業と日本企業が活発な商談を展開して、事業拡大の機会を互いに模索した。