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日本中小企業27社と商談43件:中小機構「インドCEO商談会&セミナー」

2020年 2月 12日

真剣な商談で緊張感さえ漂う会場
真剣な商談で緊張感さえ漂う会場

中小機構は国際協力機構(JICA)およびインド工業連盟(CII)と連携し2月6日、東京都中央区のベルサール東京日本橋で「インドCEO商談会&セミナー」を開催した。日本のものづくり中小企業と、インドから招聘した自動車や電気電子産業などに関連する8社の企業経営者(CEO)とのマッチングイベントに、ビジネスセミナーを併催したもの。インド企業に特化した商談会の開催は今回が初めて。27社の日本企業が参加し、43件の商談を展開した。

インドは約13億人という人口と高いGDP成長率から、さらなる巨大市場への成長が期待されている。国連の推定では10年以内に中国を抜いて世界一の人口となることが予想されている。一方、日本では人口減少に伴う国内市場の縮小から、中小企業の積極的な海外展開の必要性が高まっている。

同イベントでは、日本の自動車メーカー向けに工場を建設中のブレーキ・クラッチペダルメーカー、タタ自動車に納入実績のあるエンジン部品メーカー、ダイキャストやバルブ、変圧器などを強みとするインド企業各社が、日本企業に合弁会社設立、EV(電気自動車)関連機器納入、OEM生産受託などを求めて商談した。

ギアブランクなどの未加工部品を製造しているCNCマシーンテクノロジー(ラジャスタン州ビワディー市)は、トランスミッションやシャーシ関連部品を製造している中小メーカーに、部品調達と技術供与で連携を求めている。現在取引しているトランスミッションなどの部品メーカーに、日本の高精細な未加工部品を供給するとともに、製造技術を引き上げることが狙い。

マネージングディレクターを務めるマノージ・ラジプート氏は「未加工部品の購入だけでなく、日本の優れた技術を習得して事業を拡大することに関心がある。当社の技術と製品の品質向上に協力を求めたい」と語った。同社の未加工部品を使っている部品メーカーは、ルノー、ボルボ、BMW、フォルクスワーゲン、ダイムラーなどの自動車メーカーと取引しているという。

アチャリア氏の講演を静聴
アチャリア氏の講演を静聴

商談会に先立って開いたセミナーは、インドの市場性や商習慣に関する情報提供。講師は、文部科学省の奨学金による慶應義塾大学留学を機に20年間の日本滞在後、JETROムンバイ事務所のアドバイザーとして活動し、2018年にインドで自動車部品メーカーを創業したウルハス・アチャリア氏が務めた。

同氏は「人口13億3400万人、平均年齢27歳の社会は柔軟性が高く、ITの進化や導入に抵抗がないため、難局を迎えてもイノベーションで乗り切る。ウイン・ウインの関係を当たり前とする利益至上主義の経営手法は西欧的だが、人脈を重んじる精神性は東洋的」などと特徴を概説した。

併せて、インドに進出する際には人・物・プロセスを現地化し、特に交渉の窓口を務める人材にはインド人を起用して、組織体制をより強固にすべきと助言。日本のブランドイメージを利用したマーケティングの有効性を説きながら、製品をインド価格で提供できるようにするためのビジネスプラン構築を促した。