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製品安全とリスク低減策:中小機構がセミナー

2020年 1月 29日

中小企業の経営者・製品開発担当者らが参加
中小企業の経営者・製品開発担当者らが参加した

中小機構は1月28日、東京都港区の同本部会議室で中小企業大学校・虎ノ門セミナー「製品安全と経営リスク~中小企業における社会的責任について」を開いた。製品評価技術基盤機構(NITE)製品安全センターの長田敏氏が、さまざまな製品の事故事例を紹介した上で、「リスクを低減する6則」として、組織のあり方や製造物責任法(PL法)、リスクアセスメントなどを解説した。

NITEは経済産業省が所管する製品事故情報を収集・分析し啓発する機関。事故は家電製品が最も多く、石油温風暖房機による一酸化炭素中毒事故や扇風機の出火事故など製品に起因するものから、カセットコンロ、電子レンジ、ヘアドライヤー、洗濯機、テーブルタップなど製品に起因しないものまで、事故の内容、原因、さらには注意点を解説した。製品安全センターでの再現実験の動画も流した。

また安全に関する国際的な概念は「危害を引き起こす恐れのあるハザードから守られている状態」と紹介。ハザードが存在しても即座にリスクになるわけではく、ハザードと人の接触によってリスクが発生し、危害の発生確率と度合いによってリスクの大きさが決まると話した。

リスクを低減するためには、世界の安全規制を巡る歴史や、国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)が1990年に制定した安全指針ISO/IECガイド51など「6則」を理解することが重要と強調。例えば「誤使用トライアングル」は、製品の使い方を(1)正常使用(2)合理的に予見可能な誤使用(3)非常識な使用—の3つに分類し、(1)と(2)については可能な限り事業者が安全を確保する必要があると指摘した。

組織のあり方については、経営トップが「消費者の生命・身体に対する危害の防止は最も基本的かつ重要な課題」と強く認識し、組織全体に明確に示した上で、事故が発生した場合、社員の責任を問うよりも事故の原因分析・改善を優先し「失敗を貴重な財産として組織内外で共有・伝承される環境づくりが重要」と述べた。製品そのものに欠陥がなくても警告表示を怠ったため敗訴した裁判事例や、リスクを見える化・見積もるための方法も解説した。