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ダイバーシティ経営を考える中小機構虎ノ門セミナー開催:講演と事例紹介で

2019年 10月 25日

パネルで発言する堤氏の写真
パネルで発言する堤氏(右)

 中小機構は10月24日、東京都港区の同本部で中小企業大学校虎ノ門セミナー「多様な個性を生かした強い経営『ダイバーシティ経営』の実践と有効性について」を開催した。経産省経済社会政策室との連携セミナーで、ダイバーシティ経営とはどういうものなのか、人財施策に詳しいクオリティ・オブ・ライフ(東京都千代田区)の原正紀代表取締役が講演。柔軟な勤務体系や通信環境整備で時間や場所にとらわれない働き方を実践しているキャリア・マム(東京都多摩市)の堤香苗代表取締役が事例を紹介した。ダイバーシティ経営診断ツールを基にワークショップも実施し、支援機関など約70人が参加した。

 講演で原氏は「企業の約9割がビジネスに必要な人材がいないと感じている。日本はダイバーシティ初心者だ」と指摘。多様な国の出身者を起用してベスト8に進出したラグビーワールドカップ日本大会の日本代表を例に「多様性を内包しながらワンチームでまとめていくことが必要だ」と語った。また「多様な人材を生かすには多様な働き方しかないが、やり方はひとつではない。自分流を考えること」と強調。「中小企業の経営環境は激変しており、変化のスピードはこれからもっと速くなる」と警鐘を鳴らした。

 続いて経産省の委託で「ダイバーシティ経営診断ツール」を開発したEY新日本有限責任監査法人の池田宇太子氏が「ダイバーシティ経営とは多様な人材を活かし、機会を提供することで価値を創造している経営」と定義したうえで、中小企業が自社経営を振り返り、課題を明確化し対策の検討を行うために有効なツールを紹介。同ツールを使い、キャリア・マムの経営が高度化していく過程をたどった。

 堤氏は自社の歩みと現状を披露。パネルディスカッションでは「社員に権限を委譲して任せるようになったら売上高が伸びた」と表明。「社員に働きがいを感じてもらうこと、外部からの評価を実感させることが重要」と語った。参加者からも「後継者育成をどう考える」など活発な意見が相次いだ。