イベント

防災ベンチャーが登壇:第33回NEDOピッチ

2019年 9月 25日

技術を説明するシャンタヌ・メノン氏の写真
技術を説明するシャンタヌ・メノン氏

 オープンイノベーション・ベンチャー創造協議会(JOIC)と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は9月24日、川崎市幸区のNEDO川崎本部でベンチャー企業による事業発表会「第33回NEDOピッチ」を開いた。今回は「安全・防災・減災特集」と題して関連技術を持つベンチャー5社が事業・技術をプレゼンテーションした。ベンチャーキャピタリストや大企業の技術者らに対して、出資や技術提携を呼びかけた。

 RTi-cast(仙台市若林区)は、東北大学と民間企業との共同研究成果であるリアルタイム津波浸水被害推定システムを核に、災害の被害予測情報を提供する。東北大と大阪大のスーパーコンピューターを優先使用し、30分以内に津波の高さや到達時間、浸水範囲のほか、人や建物、車などの被害を可視化する。CTO(最高技術責任者)の越村俊一東北大教授は「自治体向けに南海トラフ地震の際のシミュレーションも進めている」と強調した。

 大阪市立大学発ベンチャーの三谷電池技術研究所(大阪市住吉区)は、防災用蓄電池として、安全で安価な塩水を電解液とする電気二重層キャパシターと、有機化合物を活物質とする二次電池を開発する。災害時用スマートフォン充電器を試作し、大阪市などと実証実験に取り組んでおり、三谷諭代表社員は「今後、携帯基地局や信号機などのバックアップ電源として適用できる大型の無停電電源装置に応用したい」と話した。

 Aster(東京都中央区)は、世界人口の6割が居住する石やレンガを積み上げた「組積造」の耐震強度を高める技術を開発する。組積造は震度4程度で崩壊するなど極めて地震に弱く、表面に独自の高強度樹脂を塗るだけで耐震補強する。シャンタヌ・メノンCOO(最高執行責任者)は「まず地震が多発するネパールで事業を始め、他国にも展開していく」と語った。

 このほか、赤外線レーザーを用いて風向・風速データを測定し、都市防災や航空機・ドローンの安全に寄与する京都大学発ベンチャーのメトロウェザー(京都府宇治市)の東邦昭CEO(最高経営責任者)、完全無人自律型ドローンの航路を自動生成する管制技術を開発したトラジェクトリー(東京都中央区)の小関賢次代表取締役が、それぞれ発表した。