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渋沢栄一の思想紹介セミナーに300人:東商セミナー

2019年 8月 27日

セミナーの様子の写真
セミナーの様子

 東京商工会議所は8月26日、東京都千代田区の東商グランドホールで「新1万円札の顔:渋沢栄一を紐説く、論語と算盤(そろばん)の思想」と題したセミナーを開催した。東商初代会長・渋沢栄一が2024年度から新紙幣の肖像画に採用されるのを機に実施している記念事業の一環で、特別講師を招いて渋沢を学ぶ全5回のセミナーの2回目。作家で中国古典研究家の守屋淳氏が、渋沢の思想とその形成過程をわかりやすく解説し、300人を超す東商会員ら中小企業関係者が聴講した。

 講演の冒頭、守屋氏は「渋沢は江戸末期から戦前までの生涯に約480の会社や約600の団体に関わった」と紹介。明治以降の日本が西欧に肩を並べる近代国家に成長するため、信用を重視して投資しリターンを分配する銀行を設立し、鉄道会社で流通網を、製紙会社で情報インフラを整えるなど様々な会社をつくり、大学などで人材育成にも尽力したと説明した。

 また「渋沢の思想には公益や大義、和を尊び保守的で思想的な“論語”と、私利を追い、変化や進歩を求める論理的な“算盤”がある」と表明。「どちらかを重視するのではなく、対極のバランスを取っていくことをモットーにしていた」と解説したうえで「渋沢にとって論語も算盤も目的ではなく、すべては“欧米列強に植民地化されない繁栄した日本をつくる”という志を達成するための手段だった」と締めくくった。

 東商は10月28日に「激動期におけるビジネスリーダーの役割~東の渋沢栄一、西の五代友厚を中心に~」をテーマに第3回セミナーを開催する。