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シニア人材の活用で講演:中小機構が虎ノ門セミナー

2019年 8月 22日

新現役交流会を説明する保田氏の写真
新現役交流会を説明する保田氏

 中小機構は8月21日、東京都港区の同本部会議室で中小企業大学校虎ノ門セミナー「シニア人材の活用と成功ポイント」を開催した。中小企業とシニア人材をマッチング支援する「新現役交流会」について、新現役交流会サポート(東京都墨田区)の保田邦雄代表理事がその仕組みや成功事例、今後の課題などを紹介した。

 シニア世代である「新現役」人材の登録制度は、優れた知識や経験を生かすことができない企業OBと、販路開拓や海外進出、技術開発などの課題を抱える中小企業を結び付けるため、2003年にスタート。ただ「当時は周知が徹底せず、何年経っても登録した企業OBに声がかからないなどの課題があった」と保田氏は振り返った

 そこで2009年に信用金庫や信用組合など金融機関が同席して仲介役となる「交流会」方式を導入。2018年度までに参加企業3528社、支援成立(マッチング)数1841社に上り、マッチング率は50%を超えた。「中小企業・新現役人材・金融機関の3者が対等の立場で、相互に複数の相手と面談して、相性の合う相手を選べる点が好結果となった」と解説した。

 また、大手商社OBが草加せんべい店の通販ルートを開拓した事例や、大手自動車メーカーOBが理美容師向けハサミの製造工程を改善したケース、外資系IT企業OBが型枠工事業者の新卒採用を実現した事例などを披露。半面で双方の経験や業界慣行などの違いからコミュニケーションがうまくいかず、結果的に中小企業の課題解決につながらなかったケースも紹介した。

 その上で、課題として「新現役の登録者数が数千人規模にとどまっている点」を挙げた。現状の登録者数では中小企業の課題解決に十分に対応できないとし、「将来的に10万人まで増やしたい」と抱負を述べた。