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受入れ機関に生活上の支援求める:経産省「製造業における外国人受入れセミナー」

2019年 7月 17日

山田係長の説明に聞き入る中小企業経営者らの様子
山田係長の説明に聞き入る中小企業経営者ら

 経済産業省は7月16日、東京都港区の三菱UFJリサーチ&コンサルティングで「製造業における外国人受入れセミナー」を開催した。製造産業局総務課の山田広平係長が、今年4月に施行された改正入管法に基づく新たな外国人材受入れ制度を概説した。会場は、特定技能外国人の受入れを検討している中小企業経営者ら約50人で満席となった。

 山田係長は、改正法に基づき同省の所管する製造業は、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業の3分野としたうえで、外国人材が在留資格を得るには特定技能1号資格を取得する必要があると説明。1号資格は、現在新設準備中の製造分野特定技能1号評価試験および国際交流基金の日本語基礎テストか日本語能力試験のN4以上の合格者。在留期間は通算5年で1年ごとに更新し、家族の帯同は認めないなどとした。

 製造3分野で実施する技能試験は、鋳造、鍛造、鉄工、めっき、プラスチック成形、電子機械組み立て、塗装、溶接など細かく19区分に類別されており、外国人材の転職は合格した区分に限って認めるとした。外国人材の受入れ機関には、製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会に加入することを義務付け、制度や情報の周知、法令遵守の啓発、地域ごとの人手不足の状況把握などに努め、履行については誓約書の提出を求めるとした。

 同省は製造3分野で今後5年間に3万1450人の人手不足を見込んでおり、改正入管法の運用で、日本人並みの労働力の提供が期待できる外国人材の受入れ準備を進めている。

 山田係長の説明に先立ち、法務省出入国在留管理庁在留管理支援部在留管理課の財津依人法務専門官が在留資格を概説。外国人材の受入れ機関は、雇用する外国人材1人ひとりに職場や生活上の相談に応じる支援計画を策定して実践することが義務付けられていることを強調した。

 事前の労働条件確認や出入国時の送迎、住居確保では必要に応じて連帯保証人になり、受入れ機関の都合による雇用契約解除の場合は転職活動に協力するなど多岐にわたり支援する必要があるが、出入国在留管理庁に登録した登録支援機関と委託契約を結ぶことで支援を代行してもらうこともできるとした。

 特定技能の定義にとらわれ過ぎないように助言もした。外国人材と同種の業務に従事する日本人が通常こなす原材料・部品の運搬、清掃・保守などの関連業務に外国人材が従事することには問題ないとして、日本人と同等の賃金体系などで処遇するよう促した。

 セミナーは、会場を提供した三菱UFJリサーチ&コンサルティングの受託事業。初弾となった今回の東京を皮切りに、全国9都市で8月8日まで順次開催する。