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経営改善設備投資減税

テーマ:税務

実務編

2013年12月20日

 これからの強い会社は税制のトレンドにものってうまく資金繰りを回していく必要がありますが、そのためにも知っておきたい設備投資減税制度についてわかりやすく解説します。今回は経営改善設備投資減税についてです。


設備投資減税とは?

 設備投資減税とは、ある一定の条件に従った設備を企業が導入した場合に、税制面でその導入をバックアップする制度になります。ただ単にバックアップをするのではなく、国の方向性として、このような企業を増やしたいという政策的な目的を持っていることが特徴です。減税措置は具体的に「特別償却」と「税額控除」という2つの方法があります。どちらの制度を選ぶかは企業に委ねられます。


 特別償却とは、税法で認められている設備の減価償却費に追加して、導入年度のみ償却費を特別に増やすという制度です。通常の減価償却より初年度の経費計上額を多くできるため、経費計上額分の税金を減らすことができます。
 税額控除とは、設備の購入金額の○%の法人税を減税するという制度です。
 特別償却と税額控除のどちらかを選択する必要があります。どちらが有利なのかは対象となる企業の状況により異なります。特別償却は初年度の減価償却費を多めに計上することを認めている制度で、設備を使用している期間全体の減価償却費は設備投資減税を受けない場合と変わりません。つまり、最初に経費を前倒しで多く計上することを認めている制度となります。


 一方の税額控除制度は、減価償却とは別に設備投資額の○%の税金が減税される制度ですので、常に利益が出て法人税が課税されている企業では、税額控除制度を使ったほうが有利となるケースが多いのではないかと思います。


経営改善設備投資減税とは?

 経営改善設備投資減税とは、厳しい経営環境が続いている中小商業、サービス、農林水産業について、事業効率を上げるための設備投資や魅力的な売場づりのための設備投資を促すことで経営の改善を図り、地域の経済・雇用・生活を維持発展させていくことを目的として平成25年の税制改正によって創設された制度になります。最大の特徴は、設備投資をする際に、認定経営革新等支援機関等による経営の改善に関するアドバイスを受け、一定の事業に対する設備投資を行うという点です。
 設備投資をする事業についても条件が設けられています。経営上の課題を解決すべき設備投資であれば、幅広く認められていますので、設備投資を行おうと考える企業にとっては使い勝手のよい制度ではないかと思います。


 なお、この制度の適用を受けようとする場合には、アドバイスを受けるために認定経営革新等支援機関を探す必要があります。認定経営革新等支援機関は、税理士や会計士、金融機関などで経済産業省から認定を受けた人が該当します。まずは、顧問税理士や顧問会計士、お付き合いのある金融機関が認定を受けているかどうか確認してみましょう。


アドバイスをしてくれる認定経営革新等支援機関等とは?

 経営改善設備投資減税のポイントは、設備投資する際に認定経営革新等支援機関等のアドバイスを受ける必要があることです。認定経営革新等支援機関等に該当する機関は、以下の通りです。かなり幅広い機関が対象となっていますので、アドバイスしてくれる人を見つけられないという事態にはならないかと思います。認定を受ける税理士・会計士も月ごとに増え続けています。



対象法人と適用期間は?

 対象となる法人は、青色申告書を提出する中小企業者等で資本金等の額が1億円以下の法人(資本金等の額が1億円超の大法人の子会社を除く)になります。税額控除制度については、資本金が3000万円以下の中小企業者等に限定されております。これらの企業が、平成25年4月1日から平成27年3月31日までの間に対象となる設備を取得等した場合に適用されます。ただし、合併による解散以外の解散の日を含む散事業年度及び清算中の各業年度は、適用がありません。


対象となる事業は?

 経営改善設備投資減税は、設備投資を行う事業を以下の事業に限定しています。ほとんどの業種が該当すると思いますが、建設業や製造業は対象から除かれています。建設業を行う企業が小売業も行っている場合には、小売業に対する設備投資であれば減税の対象となります。



対象となる設備は?

 経営改善投資減税の対象となる設備は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第一に列挙されている建物附属設備と器具及び備品になります。建物附属設備は、一の設備の取得価額が60万円以上のもの、器具及び備品は、1台又は1基の取得価額が30万円以上のものが対象です。対象設備については、建物附属設備か器具及び備品なのでかなり幅広い設備が対象となっております。機械及び装置や車両及び運搬具は対象から除かれております。


特別償却の適用を受ける場合

 経営改善設備について特別償却の適用を受ける場合には、その設備の減価償却限度額は、設備の普通償却限度額とその設備の取得価額に30%を乗じた特別償却限度額の合計額になります。特別償却の不足額がある場合には1年間繰越すことができます。



 特別償却の適用を受けようとする場合には、確定申告書に控除の対象となる設備の取得価額、控除を受ける金額及びその金額の計算に関する明細を記載した書類〔別表十六(九)又は特別償却の付表(七)〕と認定経営革新等支援機関による経営の改善に関する指導及び助言を受けたことを明らかにする書類(書式は自由ですが、中小企業庁のホームページで書式のイメージが公表)の添付がある場合に限り適用されます。


税額控除の適用を受ける場合

 経営改善設備について、特別償却の適用を受ける場合を除き、適用対象年度の所得に対する法人税の額から、その設備の取得価額の合計額の7%に相当する金額を控除することができます。ただし、適用対象年度の法人税の額の20%が上限となります。20%の上限に達して控除をすることができなかった税額控除額については1年間の繰越が認められています。



 税額控除の適用を受けようとする場合には、確定申告書に控除の対象となる設備の取得価額、控除を受ける金額及びその金額の計算に関する明細を記載した書類(別表六の十九)と認定経営革新等支援機関による経営の改善に関する指導及び助言を受けたことを明らかにする書類(書式は自由ですが、中小企業庁のホームページで書式のイメージが公表)の添付がある場合に限り適用されます。
 税額控除される金額は、確定申告書に添付された書類に記載された設備の取得価額を基礎として計算した金額に限ることとされています。なお、別表六の十九は設備等の概要を記載する欄が小さいことから、税額控除の適用を受ける場合でも特別償却の付表(七)の添付も推奨されております。


適用を受ける場合の注意点

 経営改善設備投資減税の適用を受ける場合の留意点は次の通りです。


  1. 認定経営革新等支援機関等のアドバイスを受けることが前提となっているため、他の設備投資減税とは違い、まずは認定経営革新等支援機関等を探してアドバイスを受けられる状況にしておく必要があります。
  2. 器具及び備品の30万円以上又は建物附属設備の60万円以上という対象となる設備の価格基準は、企業が採用している消費税の経理処理方法により次の通りとなります。税込経理を選択している場合には、税込金額で30万円以上又は60万円以上の設備が対象になります。税抜経理を選択している場合には、税抜金額で30万円以上又は60万円以上の設備が対象になります。
  3. 所有権移転外リース取引により取得した設備については、特別償却を適用することができませんので、所有権移転外リース取引により取得した設備については、税額控除を適用することになります。
  4. 特別償却の適用により、当期の利益が少なくなってしまうことが好ましくない場合には、特別償却準備金として積立をする方法を選択することができます。

佐藤税理士事務所/佐藤昭一>

解説者

佐藤税理士事務所/佐藤昭一       公式ウェブサイト:http://www.nicechoice.jp/

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