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法人税の特徴と青色申告制度

テーマ:税務

基礎編

2010年6月24日

1.法人税とは

 法人税は、会社の利益に対して課される税金で、広い意味での所得税の一種といえます。個人の所得に対しては所得税が、法人の所得に対しては法人税が課税されることになっています。 日本の法人税には二種類の区分があり、一般に法人税といわれているのは「各事業年度の所得に対する法人税」のことであり、このほかに信託会社や保険会社などに対して課される「退職年金等積立金に対する法人税」があります。
 こうした法人税の計算は、国税通則法・法人税法・租税特別措置法の三つの法律体系により定められており、所得税の超過累進税率とは異なり、比例税率によって、原則として所得金額に関わらず一定の税率となっています。
 また、法人税は黒字の所得に対して課税されるため、赤字会社の場合には納める必要がありません。そのため、その税収規模は景気に大きく左右されるという性格をもっています。
 法人税額は会社の儲けである所得に税率を掛けることで求められますが、法人税率は一定とされているため、実質的には所得が決定すると税額も決まる仕組みとなっています。そして所得に税率を乗じて求めた法人税額から、所得税額控除や外国税額控除、試験研究費等の特別控除などの税額控除を差し引いた金額が最終的に納付すべき法人税額となります。
 法人税は会社が自分でその所得や税額を申告して納付します。これを申告納税方式と言います。所得税や法人税のほかに、法人住民税、法人事業税なども申告納税方式を採用しています。これに対し、固定資産税や自動車税などは、国や地方公共団体が税額を決定し納税者に通知する賦課課税方式を採用しています。


2.青色申告制度とは

 法人税の申告には、白色申告と青色申告があります。青色申告は会社に日々の取引を記録した一定の帳簿書類の備え付けと保存を義務付ける代わりに、法人税を計算する上で、白色申告よりも有利な特典を認めています。


(1)青色申告の承認

 会社設立当初より青色申告をするためには、設立後3ヶ月か設立事業年度終了日のいずれか早い日の前日までに「青色申告の承認申請書」を所轄の税務署長に提出し、承認を受ける必要があります。この申請自体は難しいものではなく、通常認められますが、適用を受ける年度から、複式簿記により取引を記録し、総勘定元帳、仕訳帳、売上帳、仕入帳等の帳簿や貸借対照表、損益計算書等の書類を作成する必要があります。また作成された帳簿書類及び、請求書、契約書、領収書等の証憑書類は原則として7年間保存する必要があります。


(2)青色申告の特典

1)青色欠損金の繰越控除
 法人税の計算は事業年度ごとに、所得に対し、一定の税率を乗じて行いますから、黒字が生じた年は税金を支払い、赤字の生じた年は税金を支払う必要がありません。青色欠損金の繰越控除とは、毎期の所得を計算する上で、赤字(欠損金)を翌年以降9年間繰り越すことが出来、その間に生じた黒字と相殺(控除)できる制度です。  例えば、設立第1期は500万円の赤字だったとします。1期目の法人税は0円です。2期目、300万円の黒字の場合、白色申告であれば法人税は76.5万円(税率25.5%とします)となります。青色申告の場合は500万円の繰越欠損金のうち、300万円を控除し、所得が0円となり、2期目の法人税は0円です。まだ200万円の欠損金があり、10期目までの所得計算で控除することができます。



 なお、大法人及び中小法人のうち5億円以上の法人の100%子法人は控除限度額が80%に制限されます。


2)青色欠損金の繰り戻し還付
 1)青色欠損金の繰越控除とは逆に、黒字で法人税を支払った翌期に赤字となった場合、その赤字を前期に繰り戻して法人税を還付できる制度です。繰り戻しできる期間は前1年間のみで、資本金1億円以下の中小企業のみが適用することが出来ます。ただし、資本金・出資金が5億円以上の法人の100%子法人等は適用対象から除かれます。


3)特別償却・特別控除
 会社が一定の設備投資や人材投資を行った場合に、減価償却費を通常より多く計上できる特別償却や、法人税を一定額控除する特別控除が認められています。資本金1億円以下の中小企業が一定の新品機械を購入した場合、取得価額の30%を通常の減価償却に加え、特別償却し費用を多く計上することが出来ます。資本金が3000万円以下の中小企業は特別償却せずに、取得価額の7%相当の税額を控除し、法人税を少なくする特別控除を選択することもできます。他にも試験研究費の税額控除、エネルギー環境負荷低減推進設備等の特別償却・税額控除、雇用促進税制等、様々な制度があります。


4)少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例
 資本金1億円以下の中小企業が30万円未満の減価償却資産を取得した場合、全額を費用とすることが出来ます(年間300万円までという制限はあります)。


5)推計課税の禁止、更正の理由付記
 税務調査などにおいて、税務署側にもきちんとした対応が求められ、従業者数等による利益の推計は禁止されており、帳簿書類に基づき調査しなければなりません。また、会社の申告した所得を更正する場合は、会社に理由を説明しなければなりません。

解説者

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