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会社の設立時の税金と社会保障-提出書類を怠ると経営活動が暗礁に!

テーマ:税務

基礎編

2008年9月 9日

新会社法は起業家にとって有利

平成18年の会社法改正(以下、新会社法という)により最低資本金制度の撤廃や役員の制限撤廃、有限会社の廃止など様々な点で制度改正が行われました。

従来は資本金が株式会社の場合1,000万円、有限会社の場合は300万円ないと有限責任会社の設立ができませんでした(確認会社・1円会社の特例措置はありましたが)。ところが、新会社法により株式会社はこの特例措置はなくなり1円から設立できるようになり、さらに株式会社ではない新たな有限責任の会社形態(LLC)が定められたのです。まさに、起業を支援するための法律改正といえます。

このように新会社法施行にともない、簡単に起業することが可能となりました。

ここでは、株式会社の設立方法について説明します。

手続きが簡便な発起設立

株式会社を設立する方法には、発起設立と募集設立の2つがあります。

発起設立とは、発起人が株式会社の設立に際して発行する株式(設立時発行株式)の全部を引き受けて株式会社を設立する方法のことで、募集設立とは、設立時発行株式を引き受ける者を募集して設立する方法です。

一般的に用いる設立方法は、手続きが簡便な発起設立であるため、ここでは発起設立の手続きについて解説します。

発起設立の手続きの流れ
発起設立の手続きの流れ

最後に、登記は以下の書面を添付して行うことになります。

株式会社設立の流れは上記のとおりですが、実務では、発起人の出資内容や設立時取締役も定款に定めることにより、その流れを簡略化しています。司法書士が登記申請代理人となる場合、通常、発起人より基本事項を聴取して書類を作成し、ご捺印をいただいて定款認証、登記申請をすることになります。発起人の用意するものは、会社の実印、個人の実印、印鑑証明書、通帳くらいで、期間的にも数日で会社設立が可能です。また、発起人が1人で、かつ代表取締役である1人役員の会社の場合には、手続きは非常に簡単にスムーズに行うことが可能です。

設立登記申請日が会社の成立日になりますが、謄本を取得することができるまでには1週間程度かかりますので、税務署や都道府県税事務所、年金事務所等諸官庁への届出、また金融機関の口座の開設等は、謄本取得後にすることになります。

手続きを忘れると追徴課税されるおそれも…

登記まで終われば会社設立は完了ですが、それで終わりではありません。いよいよ本格的に会社としての経営活動がスタートします。そして、これから会社としてどのようにビジネスを展開していくのかを経営者がきちんと考えていく必要があります。それと同時に、設立後にも法律上行うべき手続きが残っているのです。

ここではその設立後の手続きについてご紹介します。

(1)税金に関する届出

会社を設立すると今後は、「税金」の対象となります。そのため税務署、都道府県の税事務所、市区町村役所の3ヶ所に開設届を提出しなければなりません。届出用紙は各役所に備え付けられていますので、必要事項を記入して定款(コピー)、登記簿謄本と一緒に提出してください。

(2)社会・労働保険の加入手続き

会社設立後に従業員を雇う場合、社会保険と労働保険への加入手続きを行う必要があります。社会保険とは健康保険と厚生年金保険、労働保険とは労災保険と雇用保険のことをいいます。人数にかかわらず従業員を雇用している会社組織は、原則としてこれらの保険すべてに加入しなくてはいけません。

提出先 提出書類 提出期限 内容・注意点
税務署 法人設立届出書 会社設立から2ヶ月以内 必須
青色申告の承認申請書 会社設立から3ヶ月以内または第1期事業年度終了日のいずれか早い日の前日まで 会社を設立したら必ず提出する(最も重要な届出書類で、提出しないと赤字を繰越せない等節税上不利となる可能性があります)
給与支払事務所等の開設届出書 会社設立から1ヶ月以内 必須
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請 特例を受ける月の前月末まで 従業員10人未満の会社で、源泉徴収を年2回(1月と7月)の納付になる特例です。提出すれば、源泉所得税の納付が毎月ではなくなります
棚卸資産の評価方法の届出書 設立第1期の確定申告書の提出期限まで 提出しない場合は最終仕入原価法となります。他の方法を適用したい場合に提出します
有価証券の一単位当たりの帳簿価額の算出方法の届出書 有価証券を取得した日の属する事業年度の確定申告書の提出期限まで 提出しない場合には、移動平均法(買い増すごとに平均を計算する方法)が適用されます
減価償却資産の償却方法の届出書 設立第1期の確定申告書の提出期限まで 提出しない場合は定率法となります。定額法を適用したい場合に提出します
消費税の新設法人に該当する旨の届出書 速やかに 新設法人で資本金が1,000万円以上の会社は提出します。ただし、「法人設立届出書」を提出すればこの届出書は提出不要となります
消費税課税事業者選択の届出書 課税事業者を選択しようとする事業年度開始日の前日まで提出(設立事業年度の場合には、その終了日までに提出することで、その事業年度から適用されます。) 資本金が1,000万円未満の会社は、設立から2事業年度までは、消費税の納税義務がありませんので通常は提出不要です。
しかし、設立後、多額の設備投資をする予定の場合には、この届出を出すことにより、消費税が還付になる場合があります
消費税簡易課税制度選択届出書 簡易課税を適用しようとする事業年度開始日の前日まで 設立事業年度の場合、第1期事業年度終了日までに提出すれば、その事業年度から適用されます
都道府県税事務所 法人設立届出書 会社設立した日から1月以内 必須
市区町村役場 法人設立届出書 設立から1ヶ月以内 必須
東京23区の場合、都税事務所に提出すれば市町村への提出不要です。地方公共団体により異なるので注意してください
年金事務所 健康保険・厚生年金保険新規適用届 事業開始日から5日以内に提出 社長1人の場合でも、すべての会社が社会保険へは強制加入です
健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届 事業開始日から5日以内に提出 社会保険に加入する従業員(役員を含む)の情報を記載し、提出
健康保険被扶養者(異動)届 事業開始日から5日以内に提出 社会保険に加入した被保険者に妻や子供などの扶養家族がいる場合
適用事業報告 遅滞なく 労働基準法の適用事業となった時(従業員を採用した時)
労働基準監督署 労働保険関係成立届 保険関係が成立(従業員採用時)してから10日以内 従業員を採用したときに提出
労働保険概算保険料申告書 保険関係が成立した日の翌日から起算して50日以内 保険料の納付が必要
就業規則届 速やかに 従業員が常時10人以上の場合のみ提出
公共職業安定所 雇用保険適用事業所設置届 雇用保険の適用事業所となった翌日から10日以内 従業員を採用した場合に、雇用保険の適用事業所となったことを届け出るための書類です
雇用保険被保険者資格取得届 従業員採用の日の属する月の翌月10日まで 雇用保険の被保険者となる従業員を採用した場合に提出。従業員1人に1通ずつ作成します。提出しておかないと、雇用保険の失業給付を受けられなくなるので必ず提出してください

年金事務所は日本年金機構の全国の相談・手続窓口から検索できます。

労働基準監督署及び公共職業安定所はこちらの厚生労働省ホームページから検索できます。

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