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会社の株式の評価はどうやって決まる?−取引相場のない有価証券

テーマ:会計

基礎編

2008年7月31日

取引相場のない株の評価は株主と会社規模によって決まる

相続税の課税対象となる財産の1つに有価証券があります。有価証券には様々な種類がありますが、一般的に知られているものとして株式のほかに出資、公社債、投資信託などがあります。相続税法では、これらを換金可能性、財産性などの観点から細分化し、課税の公平性を考慮した上で、その有価証券の時価(換金したとすればいくらになるか)を算定するための基準や方法を定めています。
 ここでとりあげる取引相場のない株式とは、上場株式及び気配相場等のある株式以外の株式と定義され、大部分の株式がこれに該当します。この株式を発行する会社は、上場会社に匹敵するような大規模な会社から、個人企業のような小規模の会社まで存在し、その株主構成や業態等もさまざまになりますので、同一の方法によって評価することは合理的な方法とはいえません。
 このような点から、取引相場のない株式については、(1)同族株主の有無といった株主の態様と(2)大会社、中会社、小会社といった会社の規模を基準としてその組合せによって評価基準やその方法を定めています。
 同族株主等に関する判定は、取引相場のない株式等を評価する上で最初のステップであり、かつ、最も重要な判定といえます。その株式を取得した相続人等が、図に示すどの区分の株主に該当するかを判定し、それによって原則的評価方式と例外的評価方式のいずれかの方式に従って評価することになります。

株主 評価方式
同族株主 保有議決権割合が5%以上の株主 原則的
評価方式
保有議決権割合が
5%未満の
株主
中心的な同族株主がいない場合
中心的な同族株主が
いる場合
中心的な同族株主
役員である株主
又は役員となる株主
その他の株主 配当還元
評価方式
同族以外の株主

注1)同族株主
 課税時期における評価会社の株主のうち、株主の1人及びその同族関係者(法人税法施行令第4条に規定する特殊の関係のある個人又は法人をいいます。以下同じ。)の有する議決権の合計数がその会社の議決権総数の30%以上である場合におけるその株主及びその同族関係者をいいます。
 なお、この場合において、その評価会社の株主のうち、株主の1人及びその同族関係者の有する議決権の合計数が最も多いグループの有する議決権の合計数が、その会社の議決権総数の50%以上である会社にあっては、50%以上のその株主及びその同族関係者をいいます。

注2)中心的な同族株主
 課税時期において同族株主の1人並びにその株主の配偶者、直系血族、兄弟姉妹及び1親等の姻族(これらの者の同族関係者である会社のうち、これらの者が有する議決権の合計数がその会社の議決権総数の25%以上である会社を含みます)の有する議決権の合計数がその会社の議決権総数の25%以上である場合におけるその株主をいうものとします。

例外的評価は画一的

原則的評価方式による場合には、国税庁が定める区分に従って、類似する業種や企業規模の会社の業績、財産状態などとの比較により算出する類似業種比準価額と、会社を清算したらいくらになるかという財産性の観点から算出する純資産価額を算出し、会社の規模を示す総資産価額、従業員数、直前1年間の取引金額などにより、大会社、中会社、小会社に区分し、区分ごとに定められている方法に従って評価額を算出します。
 例外的評価方式による場合には、開業前や休業中の会社及び清算中の会社を除いたすべての会社について、会社の規模、業種等にかかわらず画一的な評価方式になります。この方式は、その会社の配当金額及び資本金の額を基準として評価額を算出することから、配当還元方式として定められており、計算式にあてはめれば簡単に評価額を算出することができます。以下に算式と具体的な計算例をあげておきます。

上の算式中の「その株式に係る年配当金額」は、評価会社の1株当たりの資本金の額が50円以外の場合には、評価会社の直前期末における1株当たりの資本金の額に50円に対する倍数を乗じて計算します。また、年配当金額は直前期末以前2年間の配当金額の平均値とし、無配当の場合には、資本金の額50円当たり2円50銭の配当をしたものとして計算します。なお、配当金額には、特別配当や記念配当のように将来毎期継続することが予想できないものは含まれません。具体的な数値を使って試算してみます。

直前期の配当金額: 5,000,000円
直前々期の配当金額: 4,000,000円
直前期末の資本金の額: 50,000,000円
1株当たりの資本の額: 500円
直前期末の発行済株式: 100,000株

この例によると、その株式に係る年配当金額は

となり、これを上記算式にあてはめると、

が1株当たりの評価額となります。

解説者

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