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元気印 中小企業 独自の技術や発送を武器にがんばる日本各地の中小企業を紹介します

掲載日:2017年6月21日

[関東エリア]

FIL
新たなクリーニング需要の開拓を下支え

リネットは、自宅からネットで申し込むと宅配業者が取りに来て、工場に運び、工場でクリーニングが終わったら配達される、というサービスである。利用者にとって負荷が少なく、利便性の高い仕組みが好評を博しており、2014年からの2年間で会員数が約3倍の20万人を超えるなど急成長中である。
 リネットのサービスにおいてクリーニング工場を担当するのがFILである。リネットの高いサービスレベルを満たすには大量処理、高品質、短納期という課題をクリアする必要があり、これを可能にしているロット処理、工場設備や従業員の力が、同社の強みである。

  • ネット活用の画期的なクリーニングサービス立ち上げ
  • 知見を活かし革新的なクリーニング工程を実現
  • クリーニング需要を生み出し雇用の拡大に貢献

利用者に貢献するために新たなスタイルのクリーニングサービスを立ち上げ

FILの福田社長は、クリーニング業務に約20年従事した後、クリーニング業専門のコンサルタントに転身した。その後15年ほどクリーニングの店舗や工場のコンサルティングを行っていたが、従来の店舗で受付・返却を行うクリーニングのスタイルでは、土休日など特定の日時に顧客が集中し待たせてしまうという問題がなかなか解消できずにいた。特に衣替えの時期などは混雑が集中し、サービスレベルの低下を招くこともあった。更に、顧客の生活時間が多様化し、店舗の営業時間と合わず、利用者が不便に感じることも増えてきていた。このままでは、クリーニングの利用者は減ってしまうのではないか...と、クリーニング業の将来を憂えていた。

そんな時、インターネットを使った新たなクリーニングビジネスを創造していた井下さんと出会った。福田社長にとって、井下さんのビジネスは非常に魅かれるものだった。そして井下さんにとっても、自分のビジネスをさらに発展させるために、福田社長の力が必要だった。二人は幾度となくファミレスで「クリーニングを変える」という熱い想いを語り合ったという。そして、お互いの利点(強み)を活かして、クリーニングのイノベーションを起こそうと意気投合し、福田社長がリネットの専門工場としてFILを立ち上げたのだ。

画期的なクリーニング工程を実現

インターネットを使った新たなクリーニングビジネスを発展させ、「クリーニングを変える」ということを実現するには、期間、クリーニング点数、品質という3つのカベを乗り越える必要があった。

1.期間:従来の実店舗型クリーニングに比べ、集配と配送の日数が余計にかかるというハンデを負うため、クリーニング工程を極力短くする必要がある

2.クリーニング点数:出来るだけ大量に対応し、1点当たりのコストを抑える必要がある

3.品質:実店舗と違いお客様が担当者と対面しないこともあり、不安感や不信感が生まれかねない。不安感や不信感からくるクレームを減らすためにも、実店舗以上の高い品質を保つ必要がある

福田社長の頭にあったのは、製造業などでよくみられるロット処理の導入であった。ロット単位に処理点数を抑えることで、従業員の目が行き届きやすくなり、高品質が実現することができる。また、ロット毎に並行処理をすることで、短時間に大量のクリーニングに対応が可能だ...。

様々なパターンを考え、「これしかない」と決めた福田社長は、自らの過去のコンサルティングの知識・経験を総動員し、以下のことに取り組んだ。
1.工場内部の設備の種類や配置をロット処理に最適なものにすること
2.ロット毎の処理時間、処理量を揃えること
3.従業員の多能工化を図り、自分の工程以外もフォローでき、処理速度を上げること
 これを実現するには、多額の設備投資と従業員教育の時間が必要であった。このため、苦労してお金を工面し、クリーニング設備をそろえ、従業員向けの教育を行った。しかし、処理量が目標に達しない、処理時間が均一にならない、品質が安定しない、など様々な問題も発生した。しかし、「クリーニングを変える」と、共に夢を語り合った井下さんとの約束を守るため、福田社長はこの仕組みを実現したのであった。

クリーニングの需要を生み出し地域の雇用拡大に貢献

利用者の利便性を追求したリネットのサービスは好評を呼び、利用者は右肩上がりで増加している。このため、FILでは常に処理能力を高め続ける必要があり、クリーニング機械設備の増強や、人員のローテーション制による工場稼働時間延長への対応等、を都度行っている。当初は3人で立ち上げた会社も、今では70名くらいの大所帯に成長した。教育のマニュアル化、更なる多能工化の促進など、各個人のレベルを引き上げ、全体としてもレベルを引き上げることが課題との事である。

このように苦労の絶えない状況だが、福田社長はこう言う。
「クリーニングした綺麗な服を着て、明るく元気な気持ちになる。クリーニングの良さを知ってもらって、また使ってもらう。周りにも伝えてもらって更にクリーニングを使う人が増える。その結果、弊社の仕事が増えて、地域の雇用が増える。そして地域の発展に貢献出来る。こんな流れをぜひ作りたいですね」
 クリーニングに対する熱い思いを絶やすこと無く、福田社長の挑戦は止まらない。

社長のノウハウを詰め込んだ工場

社長のノウハウを詰め込んだ工場

クレド(信条・理念)を活用し従業員をまとめる

3人で立上げたFILは、僅か3年で従業員数が20倍以上になっている。どのように会社をまとめているのかが気になり福田社長に尋ねてみた。
 「全従業員にクレドを書いてもらっています。会社の目標と個人の目標を明確にして、他人に目を向けるのではなく、自分のやるべき事に集中してもらいたい、そんな想いからお願いしています」
 このクレドの効果が、FILの画期的な仕組みを支える「人の力」になっているのだろう、そんなことを感じた取材であった。

企業プロフィール

福田 秀男社長

福田 秀男社長

会社名 株式会社FIL
法人番号 7021001052220
代表者 福田 秀男社長
業 種 宅配クリーニングの専門工場
所在地 神奈川県厚木市飯山2977

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