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元気印 中小企業 独自の技術や発送を武器にがんばる日本各地の中小企業を紹介します

掲載日:2016年3月16日

[中部エリア]

中村製作所
精密加工のブランド化で差別化

中村製作所は工作機械、半導体製造装置など各種精密部品の加工を手がける。中でも産業用モーターをカバーする丸物ハウジング類の加工を得意としている。「空気以外なんでも削る」という先代社長からのポリシーを受け継ぎ、難削材の加工にもチャレンジ。最近ではチタンを加工しオリジナルの印鑑を製造、販売するなど積極的な事業展開を図っている。

同社が得意とする丸物部品は、直径50-800ミリメートルのもの。同軸度、同芯度、真円度、直角度、平行度を1000分の5ミリメートル以下で加工できるのが強みだ。3次元測定機を使い高精度の製品に仕上げる。品質を維持するため、研磨室と検査室の壁に断熱材を入れ、室温を通年で摂氏18度から22度の範囲内に保つよう空調管理を徹底している。

「モノづくりのコンビニエンスストアを目指していきたい」と語る山添卓也社長。実は同社の売り上げは、2008年秋のリーマン・ショックでピーク時の半分以下にまで落ち込んだ。だが、山添社長は「高精度加工の需要は必ず伸びていく」と自身を持っていた。そしてリーマン・ショック後も積極的な設備投資を行い、最新鋭のマシニングセンター(MC)や数値制御(NC)旋盤などを順次導入した。それらの設備をフル活用し、従来よりも複雑な形状の加工や短納期にも対応できるようになった。その結果、は主力の工作機械向けだけでなく、拡大する自動車部品の受注加工にも対応できるようになった。さらに付加価値の高い自動車部品の試作加工へ参入するため、15年3月には5軸加工機1台と複合加工機1台を導入、同年6月には品質管理・保証の国際規格ISO「9001」の認証も取得した。

  • ブランド化した丸物部品の高精密加工に自信
  • チタンなど難削材にも対応する充実した加工設備
  • 自社商品開発、地域密着と着実にステップアップ

グッドデザイン賞に輝く

同社の売り上げの8割以上が部品加工に偏っていることから、山添社長は自社の強みである精密加工をブランド化した新規事業を模索する。イタリア語で“削り出し”を意味する「MOLATURA」という言葉を新規事業のネーミングに当て新しいブランドの確立を目指す戦略に出た。

難材の加工ノウハウを生かし、15年3月にチタン製の印鑑「SAMURA-IN(サムラ・印)」を発売した。実印、銀行、認印の3種類をラインアップ。軸の形状は一般的な印鑑の“ずんどう”と異なり、凹と凸の2種類から選べる。カラーは10色を用意。チタン素材のため耐久性、耐食性、抗菌性に優れている。ねじ込み式の木製ケースと有松絞の布袋を付属した。さらにオプションでスキャンした毛筆文字の印刻にも対応した。所有する喜びを醸しだす“こだわりの印鑑”はインターネットや雑誌などで話題となり、15年度のグッドデザイン賞にも輝いた。

チタン削り出しの印鑑「SAMURA-IN」は形状もユニーク

チタン削り出しの印鑑「SAMURA-IN」は形状もユニーク

地域に密着

B2C市場への参入と同時に、地域とのつながりも強化している。15年4月、同社はJリーグ入りを目指す地元サッカーチーム「ヴィアティン三重」との間で年間スポンサー契約を結んだ。練習着の胸部には、同社の新規事業「MOLATURA」と新商品「SAMURA-IN」のネームが入っている。それだけではない。同チームの選手4人を雇用しており、今後も地元チームとの関係さらに深めていく方針だ。自社の強みである技術のブランド化と独自製品の展開、そして地域密着と着実にステップアップしている。

中小製造業の多くは、「大手からの仕事に頼ってばかりではいけな」と思いながらも現状から抜け出すことができないでいる。同社は設備投資を続けながらコツコツと技術を磨いた結果、自動車部品などの新規顧客を獲得することができた。そして自社ブランドの確立。中小の製造業でもやればできるという山添社長の姿勢は、多くの中小企業に希望を与えてくれる。

企業プロフィール

山添卓也社長

山添卓也社長

会社名 株式会社中村製作所
法人番号 4190001015784
代表者 山添卓也社長
業 種 各種部品加工
所在地 三重県四日市市広永町1245

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