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元気印 中小企業 独自の技術や発送を武器にがんばる日本各地の中小企業を紹介します

掲載日:2016年2月23日

[関東エリア]

ICST
世界との垣根をなくす医療機器メーカー

ICSTは循環系に関わる医療や健康機器の輸出入、製造、販売などを行っている。2004年に設立の若い企業だ。同社は今後の市場として、アフリカや東南アジアなどを見据えている。

  • 拡大する新興国の健康医療市場に対応
  • 1ドルの価値を自社で決められるビジネスモデル
  • 資格を生かした薬事申請などのサポート業務も実施

新興国の健康問題を先取り

横井博之社長は、新興国を今後のマーケットとする理由を「いずれ新興国もファストフードを食べ、ジュースを飲むようになる。すると、先進国が現在抱えている健康の問題が出てくる」とする。また、「先進国にはあっても新興国にはない医療関連商品を出すことで、マーケットを開拓できる。これがグローバル展開のキーだ」と続ける。

3―5年後にはアフリカへ進出したい考えだ。南アフリカを中心にエジプトなどの地域の開拓に意欲をみせる。病気も多く、健康医療のマーケットが大きいことが理由だ。だが、商品を日本から輸送するコストが課題となる。そこで、現地企業にライセンスを与えて現地生産をすることを検討している。その場合はICSTのロゴマークを使わせることで、ロイヤルティーを得たい考えだ。

現地パートナーに生産委託

ICSTがグローバル展開をする上での基本方針は、現地パートナーとタッグを組むこと。横井社長は「現地では現地の人がコントロールすべきだし、マーケットを開拓すべきだと考えている」と語る。海外に自社工場はつくらず、現地の企業と協力関係を結び、生産や販売を行うことで初期投資額を抑えている。現地の代理店とは販売数の契約ではなく、マーケット開拓のための契約を結んでいる。そこで重要になるのが、パートナーとなる企業の選定だ。

横井社長は、グローバル展開のポイントに国際展示会を挙げる。例えば、ドイツで行われる世界最大の医療機器の商談会「MEDICA」は、パートナーとなる企業を発掘するためにはうってつけの場だ。ICSTは2015年11月に行われた同商談会にも自社ブースを出展した。代理店の選定には約3年をかけるといい、「グローバル展開において一番大事なパートナーを、いかに見つけるかに時間をかけている」(横井社長)と、継続してコミュニケーションが取れるかどうかを重視している。

海外の商品はドルで発注してドルで支払う。そのため、利益もドルで得る。通常はこれを銀行で円にするが、そうすると1ドルの価値を市場が決めることになる。そこで同社は、ドルで商品を日本に輸入する。商品にはそれぞれ適切な価格を定め、販売する。そうすると、商品の値段は市場に左右されず、自社で決めることができる。横井社長は、その戦略について「サービスに納得してもらえれば、1ドルを400円にも500円にもできる。すなわち、自分たちで価値を決めるということだ」と話す。

また、輸入品と輸出品の差別化を図っている。輸入品は医療機関や製薬会社向けの消耗品が、輸出品は体温計や血圧計などの健康機器が中心だ。輸入品は付加価値が高く、輸出品は薬局などで多く売れるモノとしている。横井社長は「輸出と輸入のバランスを取りながら、キャッシュの流れと扱う商品を変えている」とする。

各国の実情に応じたサービスを

手に着用し、乳がんの自己検診をするための商品「ブレストケアグラブ」について、インドから引き合いが来ている。横井社長が驚いたのは、同商品を口の中を触診するのに使用したいという依頼があったことだ。インドの病院では伝統的に触診が行われており、口の中も手で触れて診察するという。そこで、商品の構造はそのままで、3本指用にするなど小ぶりのものにしてほしいという声が届いた。横井社長は「最初は思ってもいなかった。マーケットの声を聞くと、新しいカテゴリーの商品ができる」と驚く。今後は同商品をさらに広めたい考えだ。「新興国であればあるほどお金をかけて検査ができない。唯一、自分で発見できるのががんなので、さらに普及させていきたい」(横井社長)としている。

高齢化が進む日本は、海外の医療機器メーカーにとって進出したいマーケットの一つだ。しかし、日本国内で医療機器の製造、販売、修理などを行うには、法律で定められた業許可を得る必要がある。そこで、同社は薬事申請などのサポート業務も行っている。横井社長は「資格を持っているので、全ての医療機器を扱える。ワンストップサービスを提供できるのが独特のビジネスモデルだ」と話している。

創業期は電子体温計のみだった取扱商品は、今や200品目以上

創業期は電子体温計のみだった取扱商品は、今や200品目以上

為替フリーのビジネスモデル目指す

同社の輸出入のバランスは現在、輸出が8割、国内が2割だ。そこで横井社長は、将来的に輸出を6割、輸入を4割にしたいと考えている。そうすることで、海外よりも国内での利益が多くなり「為替などに一切影響されないモデル」(横井社長)を確立したい考えだ。創業期は電子体温計のみだった取扱商品も、現在は約200品目になった。世の中のニーズを捉え、安全で安心な商品を世界に届けている。

企業プロフィール

横井博之社長

横井博之社長

会社名 株式会社ICST
法人番号 1030001010754
代表者 横井博之社長
業 種 医療機器の輸出入、製造、販売
所在地 埼玉県さいたま市中央区上落合5丁目17-1

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