知れば納得!すぐに使える! 小売・流通業の新常識

流通業界用語集

インストアマーチャンダイジング用語集

◆ISM基本用語

インバスケット・リサーチ

顧客の買物カゴの中身をトータルに把握することにより、商品それぞれの関係性を明らかにし、より有効な関連販売を追求しようとする考え方。仮にパンと一緒に紅茶飲料が購入されることが多ければ、パン売場での紅茶飲料の展開が有効といった仮説構築ができる。

ABC分析

商品をABCの3クラスに分け、各クラスに合致した管理方法によって、効率的な管理をする方法である。1つのカテゴリーのなかで、上位4〜5品目で売上の90%近くを占有することが多いため、売れ筋商品とその他の商品では当然、発注や品出しなど管理の手法は違ってくる。しかし、このABC分析に頼りすぎると絞り込みをしすぎることもあるので注意が必要。

オープン・キャンペーン

キャンペーン実施に際して、商品の購買に関係なく、誰でも自由に応募・参加できる形式をとるものをオープン・キャンペーンという。広く参加を募ることができる利点がある。

価格弾性値

ある商品の価格が変化したとき、それに応じて需要量や供給量がどれだけ変化するかを見るための比率のこと。ふつう価格をどれだけ上下させると、売れ数がどう変化するかを見る需要の価格弾性値のことを指す。一般的に必需品は小さく、嗜好品、ぜいたく品の場合は大きくなる。また、価格弾性値が高いほど、SM・GMSなどで特売をかけたときなどに売上は大きく跳ね上がる。

カニバリ率

商品を追加することにより、既存の商品の売上がどれだけ減少するかを示す指標のこと。新商品は売れてもカニバリ率が高く、カテゴリー・トータルの売上がプラスにならなければ、カテゴリー内部でのブランド・スイッチが進行しただけと見ることもできる。

カラー・コントロール

反対色または同系色の商品を、一定の順序で並べたり、同系色の陳列のなかに異なった色の商品を入れて目立たせ、顧客の心をウキウキ、ワクワクさせる、もしくは安心感を与えるもの。店舗コンセプトに合わせ、商品だけでなく、床、天井、壁面、陳列器具、照明など売場全体の色のバランスに対する考慮も必要。

関連陳列

用途や目的に対して関連性のある商品を、意図的に集合させて陳列し、販売することをいう。たとえば、服と装飾品、食品と調味料(精肉と焼肉のタレ)など。今日においては、さらに広がりを見せ、複数のメーカーが協力しながら、各々の生活や行動をトータルに関連付けて販売するところまできている。

客動線

入店客が実際に歩いた軌跡。顧客には、できるだけ長く、店内通路のすべてを、もれなく歩かせることが望ましい。商品と顧客の接点を多く取るうえで、顧客が長く歩きたくなる動線設計は不可欠である。それに対して、同じ動線でも、従業員の動線は、できるだけ短いことが望ましい。

クーポン

割引などの優待条件を付けて配布する証書で、販売促進手段の1つ。小売店が店頭で来店客に手渡すもの、新聞・雑誌に刷り込むもの、折り込みチラシに入れるものなどがある。

クロスMDプロモーション

消費者の生活シーンに対応する形で、別のカテゴリーの商品をクロスさせて提案すること。野菜売場にマヨネーズやドレッシングを持ち込んだり、鮮魚売場でわさびを提案することなどが代表例。

クローズド・キャンペーン

誰でも自由に参加できるオープン・キャンペーンに対して、購入条件を付けたうえで行うキャンペーンのこと。購入条件を付けることで、販売数量が確実に読める利点があり、最近はこのクローズド・キャンペーンが増えている。マスト・バイ・キャンペーンともいう。

グルーピング

グルーピングとは、定番売場に品揃えされている商品を、お客さまが「探しやすく」「比較しやすい」ように、いくつかのグループに分ける(くくりを付ける)作業のこと。プラノグラムを策定するための最初のステップである。

計画購買

買物に行く際、事前に購買を予定した商品を購入すること。しかし、事前に購入をある程度決めていても、店頭で他の商品を見たりすることにより、他の商品を購入することも多く、計画購買の比率は1割程度にすぎないというデータもある。

顧客データベース

顧客の氏名、住所など最低限の情報で構成されるものもあるが、性別、生年月日、電話番号、職業、学歴、所得水準、家族構成、パーソナリティ、趣味や娯楽、接触する媒体などのプロファイル・データに加え、購買履歴などのデータを組み込んでいるものもある。

コーザル・データ

店頭での売上に影響を与える要因の総称。プロモーション、歳時、天候などが、売上影響要因として存在する。これらのコーザル・データをすべて収集して分析することにより、各要因の影響度を知ることができ、その対策を打つことができる。

最低陳列量

陳列量が一定の水準以下になると急速に売れ行きがダウンする。この水準を最低陳列量という。商品が最低陳列量になってから発注したのでは品切れが発生する可能性がある。発注は調達期間を考慮に入れ、適正在庫量の水準でしなければならない。

サンプリング

店頭・街頭でのイベントなどを通じ、商品の現物または見本品を消費者に配布すること。その商品を実際に使ってもらうことにより、需要のきっかけをつくることを狙いとする。外資系メーカーでは、特に重視されている。

視認率

売場で商品を見ることで、その商品を認知した人を、来店客数(レジ通過数)で割った率。この視認率が上がらない限り、商品は売れていかないため、メーカーや小売業はさまざまな工夫を売場でこらすことになる。視認率アップの最もポピュラーな手法がPOPの貼付だ。

スペース・アロケーション

売場効率を上げるために、部門間の売場面積の再配分をすること。部門ごとの売上データを参考に、必要に応じてスペース・アロケーションをしていくことが効率アップのポイントとなる。カテゴリー・マネジメントによるカテゴリーごとの最適売場スペースの追求も、一種のスペース・アロケーションといえる。

選択集合

売場に品揃えされている商品のなかで、想起集合とあわせて、購買を検討する対象となる商品の集合のこと。この選択集合に入ってくる商品には、各メーカーの新製品などが多い。

想起集合

消費者が特定のブランド(商品)の特徴についてはよく知っていて、好ましく思っているブランドのなかで、購買時に検討の対象となるようなブランドの集合のこと。想起集合の大きさは、通常3〜7ブランドといわれている。

ゾーニング

ゾーニングとは、グルーピングによってくくられた商品のグループを、どこに配置し、どのようにスペース配分するかを決定することである。ゾーニングの妙で売場の見やすさが大きく変わる。

タイムサービス

時間を区切って、店内の顧客に特定の商品を特別価格で販売するサービスで、インストア・プロモーションの1つ。その店に行けばいつも何か特典があるというイメージをお客さまに与え、来店頻度を高める効果がある。日曜日早朝の「朝市」、最近増えている夕方の「4時の市」なども一種のタイムサービスといえる。

立ち寄り率

スーパーなどに来店した顧客が、該当商品の売場に立ち寄る比率。この立ち寄り率が高いほど顧客と商品との接点は増えるため、メーカーでは主動線の少しでもいい場所へ商品を置くことが目標となる。また売場の立ち寄り率を高めるため、POPなどを付けて顧客の目につくように工夫することも多い。

ツーウェイ・コントロール

通路の開放度を高め、顧客が自分の買物パターンに合わせて、自由に店内を回遊できるようにした売場のこと。レイアウトの物理的要因ではなく、ゾーニングや商品の配置が通過率を規定するためリスクは大きいが、通路全体の通過率を高め、買い上げ点数を上げる可能性を持つ。

突き出し陳列

生鮮食品を販売しているオープンショーケースや加工食品のゴンドラの前に特設の陳列台を置き、関連する商品を販売すること。鍋用素材の前での鍋つゆや調味料、ミートコーナーでの焼肉のタレやステーキソースなどが、その代表例。最近はSMも厳しい販売状況下にあり、この突き出し陳列が増える傾向にある。

デモ販

デモンストレーション(demonstration)販売の略称。店頭および店内において商品などの使用方法、特徴などを説明・実演し、顧客の購入を促進する方法。スーパーなどの食品売場で、調理を実演のうえ、顧客に試食してもらい、購買意欲を刺激する手法がその代表例である。最近は電磁調理器の普及で、食品のデモ販はかなり実施しやすくなりつつある。

トライアル購入

新発売された商品の選択段階において、その商品の価値を理解するため、試しに購入し、使用すること。また、その商品を気に入り、継続的に購入・愛用することをロイヤルユース(Royal use)という。近年、商品の多様化に伴い、トライアル・ユースは増加する傾向にある。

バーチカル・ディスプレー

グルーピングされた商品群を垂直に陳列する手法のこと。商品が縦に固まって陳列されているため、顧客としては目で上下に商品を追えばよく、売場を左右に移動せずに商品を探すことができる。カテゴリー・シェアが低く、それを高くしたいときに戦略的に採用する。

バンドル販売

単価の低い商品を3個、5個などまとめて販売し、購入単価を上げる手法。また顧客の側からすると、複数個まとまり、一品単価が下がることで、お買い得感が出る。袋めんの5個バンドル、ティッシュペーパーの5個バンドルなどが代表的な事例である。一品単価の低い商品に向いている。

パワーアイテム

商品力のある売れ筋商品のこと。メーカーにとっては、このパワーアイテムをいくつ持っているかによって、SMなどとの対応が変わってくる。リテールにとっては、全国的なパワーアイテム以外の独自の売れ筋商品をいくつ持っているかが重要になる。

非計画購買

計画購買に対して、店内を歩き回りながら、店内のさまざまな刺激で購入決定すること。想起購買、関連購買、条件購買、衝動購買など、非計画購買の比率は8割に達するともいわれている。

ビジュアル・プレゼンテーション

視覚に訴える商品演出のこと。消費の多様化、個性化時代を迎えて、経営戦略上も視覚的な要素が重視されるようになってきている。その点、独自のドラマづくりを目標に掲げ、ある統一のテーマのもとに、商品と宣伝が一体となるようにビジュアルな売場の演出を行うこと。

PI分析(Purchase Incidence)

パーチェス・インシデンスの略。通常は、レジ通過客1000人当たりの販売数量を指す。金額を見る場合には、金額PIという。PIを出すことにより、店舗規模、曜日などにより、来店客が異なる場合でも、商品の売上を同列に比較することが可能となる。POSデータを見る際には必須の指標の1つである。

POP(Point of Purchase)

顧客の購買モチベーションを刺激するため、商品の特徴や産地、価格など注目度の高いポイントを簡潔に表示する売場の広告ツール。最近SMでは、紙のPOPだけではなく、小型の黒板をPOPとして活用したり、液晶ディスプレーを使った電子POPなども登場している。

フェイシング

フェイシングとは、グルーピングによってくくられた各グループの各アイテムのフェイス数と陳列位置を決定することである。新製品などはゴールデンゾーンに多フェース・フェイシングされることが多い。

プラノグラム

プラノグラムとは、Plan on Diagramの略称。売場活性化を意図した棚割り計画のこと。近年はプラノグラムをコンピューターで作成するソフトウエアが開発され、各メーカーからSM・GMSチェーンに対してさまざまな提案が行われている。

ホリゾンタル・ディスプレー

グルーピングされた商品群を水平に陳列する手法のこと。商品を横に追うことになるため、目的とする商品を探すためには売場を行ったり来たりしなければならない。カテゴリー・シェアが高いときに戦略的に採用されることがある。バーチカル・ディスプレーの方が一般的。

マネキン

売場の試食販売などを実施するスタッフのこと。一般的にはマネキン派遣業のスタッフがデモ販を行うことが多いが、売場での提案力を上げるため、自社商品のことをよく知っている専門スタッフを育成するチェーンもちらほら出てきた。

マリアージュ提案

日本酒と鮮魚、中華料理とウーロン茶などのように、クロスMD提案であっても、絶対的な必要性のないプロモーションの場合、単品のクロスよりも相性の良さを訴求するほうがベター。そのようなケースをクロスMD提案と区別してマリアージュ提案という。

ユニット・コントロール

単品管理ともいわれる商品管理手法の1つ。SKU単位における数量コントロールのことで、販売計画と実績を一致させるために行う。個々の商品の動きを把握するためには確実にユニット・コントロールをする必要がある。

リピート購入

特定の商品(ブランド)を繰り返し継続して購入すること。メーカーやリテールの立場からいうと、パワーアイテムということになる。リテールからすると、このリピート購入商品とトライアル購入商品をうまく組み合わせることで売場が活性化する。

ワンウェイ・コントロール

入店客を店側の計画通りに誘導すること。顧客に店内をくまなく歩き回ってもらうためにチェーンストアが考え出した理論。その原則は、直接誘導主義(物理的条件)と商品誘導主義(心理的条件)の2つで、それぞれについて、さらに細かい考え方がある。

 流通業界用語集 一覧へ

 小売・流通業の新常識 TOPへ