知れば納得!すぐに使える! 小売・流通業の新常識

特集記事

最新ランキングで丸わかり! 2010年流通事情

2010年12月6日更新

今後の予想 他業界を巻き込みながらの業界再編で市場も変わる!?

業界再編の動きに拍車

 比較的に好調な業態と低落傾向にある業態が別れてきたことで、業界の勢力図にも変化が表れている。

 顕著なのは、家電量販と百貨店の逆転だ。

 日本の小売1000社ランキングの業態別の売上シェアを見ると、食品スーパー21.2%、総合スーパー13.1%、CVS12.2%、家電量販9.9%、百貨店9.7%、ドラッグストア7.3%、アパレル5.4%となった。

 08年に11%を超えていた百貨店のシェアが低下し、ついに10%を割り込んでいる。その一方で、家電量販が大きく売り上げを伸ばし、百貨店をついに抜いた。さらに、ドラッグストアのシェアが09年の6.9%から7.3%に高まっており、百貨店の影をうかがう。

 いずれにしても、人口減少社会が着実に進む中で、国内需要が大きく増える可能性は薄い。基本的にドメスティックな産業である流通各社にとって、合理化に進まざるを得ない状況に変化はないだろう。さらなる経営統合は避けられないということだ。

 その意味で、大きな変化がありそうなのは、食品スーパーとドラッグストアだろう。業界再編を通じて売上の上位集中が進むCVSや家電量販、ホームセンターに比べ、2つの業態はまだまだ合理化の余地がある。

 企業数が最も多い業態は食品スーパーであり、日本の小売1000社ランキング中331社、全体の約3分の1を占める。総売上高約13兆9100億円と市場規模は大きいが、依然として中小を含め多くの企業がひしめいており、1社当たりの売上高も主要業態の中で低水準にある。こうした業界構造からすると、再編の余地がまだまだ大きいと言える。

 ドラッグストアでも経営統合が活発で、上位企業は売上規模を拡大しているとは言え、小規模チェーンがひしめく群雄割拠状態。加えて、冷え込む内需の中にあって、唯一といっていい市場拡大の余地があるマーケットだ。他業界を巻き込む経営合理化によって、ドラスティックに市場が変わる可能性を秘めていると言っていいだろう。

(C)ダイヤモンド・フリードマン社 編集局