資金調達
何のための補助金か
補助金って?
補助金とは、「国や地方自治体等が経営資源に制約のある民間企業(個人含む)や、組合・NPO法人などの団体に対して、新製品開発、販路拡大、あるいは雇用創出など、広く経営革新等を促進するために、交付される助成金・補助金」のことです。
補助金には、中小企業の振興を図るもの、雇用の安定を図るものなどがあります。借入金と相違し、原則、返済する必要がありません。言うまでもありませんが、これらは、主として税金や労働保険料等が財源となっています。
補助金ビジネス?
書籍やインターネットの世界では、「トクする補助金・・・」「補助金の取り方・・・」「補助金ゲット・・・」「補助金でガッポリ儲ける」「補助金の取得ノウハウを提供します」等々の表現が見られます。また、補助金に関連するビジネス(以下、補助金ビジネス)も存在します。補助金申請書の作成・提出代行業、補助金申請コンサルティング業などがあり、着手金を支払うタイプ、成功報酬タイプ等の形式があります。
関連しますが、「融資」、特に、創業支援制度融資(自治体等から利子補給を受け、実質金利がたとえば0.5%などの低利な融資制度)等においても、「成功報酬として融資実行金額の5%・・・」などと営業広告を行っているものも見受けられます。この場合は、実質金利が5.5%となってしまいます。制度融資の本来の意義はなく、比較的高い金利で資金が調達されることになっています。
「行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類・・・その他権利義務又は事実証明に関する書類・・・を作成することを業とする。」「行政書士は、前項の書類の作成であつても、その業務を行うことが他の法律において制限されているものについては、業務を行うことができない。」(行政書士法第1条の2)と規定されており、官公庁提出書類の作成、相談業務は行政書士の独占業務となっています。しかし、補助金申請業務の中には、行政書士法等違反でこれを行っているケースもあります。
補助金取得が目的?!
中小企業者が活用する補助金制度は、自ら制限のある経営資源を補完し、イノベーション等を進めるために活用されるべきものです。補助金制度が中小企業政策の体系に位置づけられていること、各種補助金制度の目的などを十分に理解することが求められます。
補助金ビジネスを展開している事業者にとっては、補助金の取得が目的となるのかもしれません。しかし、補助金の申請を行う中小企業者にとって、補助金を取得することが目的となることはあり得ません。補助金を活用して、新製品を開発し、市場展開する、あるいは、ISO9000sを認証取得して品質管理水準を高める、自社に不足する人材を活用して創業するなど、広く経営革新を進めることが目的であるからです。
ところが、申請会社の中には、補助金の交付が決定されなければ、研究開発を行わないなど、経営革新事業等をストップするケースがあります。このような申請会社にとっては、事業目的とは一体何でしょうか?「健康のためなら死んでも良い・・・」?!のごとく、健康が目的となっているのでしょうか?
中小企業者が進めようとしている、その本来の事業目的を確認し、補助金に頼らない資金調達手段を検討するように促すことも必要でしょう。
補助金制度の活用には、資金調達上の課題が潜在的にあることが推測されます。たとえば、少人数私募債を発行する、増資を行うなど、事業に必要な資金調達を計画することがポイントとなります。
また、補助対象事業は、補助金が交付されてから事業を開始するものではありません。事業開始後、本件事業の全部にかかった経費について、事後的に補助金が交付されます。したがって、その間の事業に係る全部の経費を賄う資金を調達する必要があります。
以上のことからも、補助金といっても100%補助されるものはほとんど存在しません。補助金を使うためには、自己資金を必ず準備することが必要となります。
事業計画が大事!
補助金制度があるから、特定の事業を展開するのではありません。これから展開しようとする事業に、活用できる助成金があり、広く資金調達計画の一環で、これを利用するのです。事業計画をしっかりと立て、事業を展開することが重要なのです。(山北)

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