ここが知りたいRoHS指令

ここが知りたいRoHS指令

電子・電気部品に関する欧州の環境規制(RoHS指令)について紹介

Q
その他2008年7月1日更新
Q.107 当社は、送風機および真空ポンプなどの製造を行っております。最近、ユーザーからRoHS指令で含有が規制されている有害物質の使用有無に関する問合せが多くなっております。
当社のような製造物に対してもRoHS指令が適用されるのでしょうか?

貴社の製品の出荷される状況がわかりませんので、貴社の製品が機能ユニット部分だけなのか、またはモーターを含んだ製品なのかに区分して、回答をいたします。

RoHS指令では、電気・電子機器の定義を以下のようにしています。

  • 「正しく作動するために電流または電磁界に依存する機器であって、WEEE指令の付属書IAに定めるカテゴリーに属するものでカテゴリー8およびカテゴリー9を除いたもの」
  • 交流1,000V、直流1,500Vを超えない定格電圧で使用するように設計され、そのような電流と電磁界を発生、伝導、測定するための機器

参考までに、WEEE指令の付属書IAで範囲とする電子機器のカテゴリーを以下に記載しておきます。

  1. 大型家庭用電気製品
  2. 小型家庭用電気製品
  3. ITおよび遠隔通信機器
  4. 民生用機器
  5. 照明装置
  6. 電動工具(据付型の大型産業用工具を除く)
  7. 玩具、レジャーおよびスポーツ機器
  8. 医療用デバイス(すべての移植製品および感染した製品を除く)
  9. 監視および制御機器
  10. 自動販売機類

上記の10のカテゴリーの中で、カテゴリー8と9を除く、残りの8つのカテゴリーに属する電気・電子機器ならびに電球および家庭用照明器具がRoHSの適用対象となっています。

貴社製品がモーターを搭載している場合

この場合は、RoHS指令の対象機器に該当すると考えるのが妥当と思われます。
 また、WEEE指令付属書IAのカテゴリーに属する製品のリスト(付属書IB)の「大型家庭用電気製品」のリストには、「扇風機、空調装置、そのほかの送風、排換気調整装置」とあります。貴社の送風機や真空ポンプが直接EUに輸出される場合は、当該製品のRoHS有害物質非含有を自ら順守し、宣言する必要があります。

また、貴社の送風機、真空ポンプがセットメーカーの装置などに組み込まれてEUに輸出される場合を想定しますと、貴社製品を購入して装置に組み込んだセットメーカーがRoHS規制の順守義務があります。

この場合、セットメーカーは貴社に対して、送風機、真空ポンプがRoHS対応製品であることの証明を求めてくることが十分に予想されます。

このようにセットメーカーは、自らRoHS指令に対する取組みをする中で、サプライチェーンである貴社の製品にもRoHS規制の有害化学物質の非含有への対応を要請してくると考えてください。

適切に対応することをお勧めいたします。外部から購入する素材や部品だけの調査だけではなく、アウトソーシングを含む製造工程での混入の可能性についても調査が必要であると思います。外部から購入する素材や部品については購入先(代理店など)に特定化学物質の非含有保証書の提出を求めてください。

また、アウトソーシング先についてはこちらから出向いて素材、部品、製造工程の確認をするようにお勧めします。
 近い将来、ユーザーはRoHS指令への対応に加えて環境マネジメントシステムへの取組みも要請してくる可能性があります。管理を維持向上させるためにはシステムが必要です。すでに、多くのセットメーカーがグリーン調達基準に取り入れていますので、要請がくると考えて、こちらの準備もされることをお勧めいたします。

貴社製品が機能ユニット部分だけの場合 (モーターを内臓、搭載していない場合)

機能ユニット部分だけの場合にはモーターを搭載していないため、貴社の送風機や真空ポンプはRoHS指令の適用範囲である電気・電子機器のカテゴリーには該当しないと思われます。

参考までに付属書IAのカテゴリー、大型家庭用電気製品の付属書IBに例示された製品リストは以下のとおりです。

[大型家庭用電気製品]
  • 大型冷却装置
  • 冷蔵庫
  • 冷凍庫
  • その他の食品用冷蔵、保存、貯蔵用機器
  • 洗濯機
  • 衣類乾燥機
  • 食器洗い機
  • 調理用機器
  • 電気コンロ
  • 電気ホットプレート
  • 電子レンジ
  • その他大型調理および他の食品加工用機器
  • 電気暖房機器
  • 電気ラジエーター
  • その他の大型室内、ベット、座席用家具暖房機器
  • 扇風機
  • 空調装置
  • そのほかの送風、排換気調節装置

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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