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ここが知りたいRoHS 指令

Q&A:EU

RoHS検索

Q.138
弊社は機械加工製品メーカーです。加工する材料は真鍮、ステンレス、樹脂とさまざまです。最近、RoHS指令やグリーン調達の関係で、製品に使用禁止物質の含有有無のお問い合わせが急増しております。問い合わせによっては含有物質の量まで聞かれる次第です。しかしながら、材料の製造ロットの違いで含有物質の量は異なるはずです。毎回含有物質の調査を行えばよい(行わなければならない)話かもしれませんが、それにかかる費用と時間を考えると現実的ではありません。このようことでお困りの方は多いと思います。どのように対応すればよいのでしょうか。

A.138

中間サプライヤーにとってたいへん悩ましい問題で、多くの企業も対応に苦慮されています。貴社の具体的な状況が不明ですので、一般的な視点で回答をまとめてみます。

1.顧客との契約内容の確認

顧客との売買契約、あるいは仕様書での顧客との契約内容を確認、整理します。契約の中で、測定、データ提出などの事項が明確にされていればそれに従うことになります。

多くの大手電気電子製品関連のセットメーカーのグリーン調達基準はその点に触れています。

売買契約ですから、測定条件(頻度、方法まど)を決めた場合は、その費用分担についても明確にしなくてはなりません。取引基本契約での総括契約とともに、個々の契約品目ごとに、費用分担を含めた取引内容を合意することが肝要です。

2.測定以外の情報利用

貴社の工程は、材料を調達し、機械的加工しているだけで、化学的処理をされていないと思います。EU RoHS指令のANNEX第6項では、次のような除外を認めています。

「合金成分として、鋼材に含まれる0.35wt%までの鉛、アルミ材に含まれる0.4wt%までの鉛、および銅材の4wt%までの鉛」

なお、JIS規格の代表的な金属材料の組成は次です。

ステンレス JIS G 4313:
  Cr Ni C Mn P Pb
SUS303 17~20 8~0 ≦0.15 ≦2.5 ≦0.2 -
SUS304 18~20 8~10.5 ≦0.08 ≦2 ≦0.045 -
銅材
  Cu Pb Fe Zn その他
JIS C 1020 無酸素銅 99.96 - - - -
JIS C 1100 タフピッチ銅 99.90 - - - -
JIS C 2100 丹銅 94.0~96.0 ≦0.05 ≦0.05 -
JIS C 3560 快削黄銅 61.0~64.0 2.0~3.0 ≦0.1 -

これらJIS材ではRoHS指令の基準に適合しています。

購入材を加工している場合は、自社測定データ添付に代えて、JIS規格材であることを証明することで顧客に受け入れることを要請する手段があります。

また、鋼材を購入するときにミルシート(機械的性質や化学成分を記載した「鋼材検査証明書」)の添付をサプライヤーに依頼し、ミルシートを顧客に渡すこともよく行われています。

樹脂の場合は、MSDS(化学物質等安全データシート:Material Safety Data Sheet)で組成、成分情報を入手し、MSDSを顧客に提出して測定データに代えます。ただ、MSDSはカットオフ値(表示濃度下限値)が、CMR(発がん性、変異原生、生殖・発生毒性)物質で0.1%、その他1.0%ですので、RoHS指令のカドミウムの適合性確認が明確にならない場合もあります。カドミウムについては、サプライヤーに特別に要請する必要があります。

このように、川上企業の情報を利用する手段を考える必要があります。この場合の留意点は、情報(データ)の信頼性です。

3.変動幅の概念

合金を含めて混合物は2種類以上の物質からなるもので、その比率は製造条件などで変動します。例えば、80%水溶液などの製品は、80%からどの程度ずれたら違うとされるかが気になるところです。JIS規格のように主成分について、17~20%になっていれば、16%は規格外であることが明確です。

範囲の概念は、危険調剤の分類、表示、包装に関する指令(1999/45/EC)では、次のようになっています。

成分の初期濃度 初期濃度に対する許容される変化率
≦2.5 ±30%
2.5<初期濃度≦10% ±20%
10<初期濃度≦25% ±10%
25<初期濃度≦100% ±5%

80%水溶液であれば、76%~84%の範囲となります。

参考となる考え方だと思います。

4.Due Diligence(当然支払うべき努力)

順法管理を徹底しても、100%不適合状態の回避や当局の摘発を防ぐことはできません。各種取り組みをしてリスクを下げることはできますが、0にはできません。

納入時に測定データを添付する場合であっても、納入品すべてを測定することはできません。測定はサンプリングであり、いろいろな分析方法で測定します。サプライヤーからの情報であっても、同様に、納入製品の含有量を確実に把握しているとは限りません。

企業として非含有保証(品質保証)をするには、サプライヤー管理、受入検査など各種取り組みをしますが、その取組みが評価基準になります。

市場で製品に制限物質が含有しているとして、摘発を受けた場合に、製造段階での対応が問われます。100%測定して非含有を確認できませんから、その品質保証の仕組みが重要になります。非含有、順法のためにやるべきことをやっているか「Due Diligence」が評価基準となります。

例えば、貴社でISO9001の品質マネジメントシステムが構築されていれば、その仕組みの中に、RoHS指令の要求事項を入れるなどで対応することをお勧めします。ISO9001には基本的なマネジメント要素があり、国際的にも洗練された要求内容になっています。ISO9001の仕組みを構築し、運用することは、「Due Diligence」の主張になると思います。

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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